微分多様体の断面曲率
📂幾何学微分多様体の断面曲率
整理
σ⊂TpMを接空間TpMの2次元部分空間としよう。x,y∈σが線形独立であるとする。すると、次のKはx,yの選択に依存しない。
K(x,y)=∥x×y∥2R(x,y,x,y)
この時、Rはリーマン曲率テンソルだ。
説明
上の定理によると、σが与えられた場合、σのどのような基底に対してもKの値は同じである。したがって、Kは次のように定義される。
定義
微分多様体M上の点p∈Mと接空間の2次元部分空間σ⊂TpMに対して、
K(σ)=K(x,y)
をpでのσの断面曲率sectional curvatureと言う。ここで{x,y}はσの任意の基底である。
証明
σの基底{x,y}を別の基底{x′,y′}に変える次のような変換を考えよう。
{x,y}{x,y}{x,y}→{y,x}→{λx,y}→{x+λy,y}
すると、Kはこれらの変換に対して不変である。Rの線形性と対称性により、
K(y,x)=∥y×x∥2R(y,x,y,x)=∥x×y∥2R(x,y,x,y)=K(x,y)
K(λx,y)=∥λx×y∥2R(λx,y,λx,y)=λ2∥x×y∥2λ2R(x,y,x,y)=∥x×y∥2R(x,y,x,y)=K(x,y)
Rが対称であるため、R(y,y,x,y)=R(x,y,y,y)=0であり、y×y=0であるため、
K(x+λy,y)=∥(x+λy)×y∥2R(x+λy,y,x+λy,y)=∥x×y∥2R(x,y,x,y)=K(x,y)
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