アフィン接続
📂幾何学アフィン接続
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微分多様体上のベクトル場Vが与えられたとしよう。多様体上で定義された関数は、ベクトル場を通して微分できる。すると、自然とベクトル場自体を微分したくなる。しかし、R3のベクトル場の微分を微分幾何の観点からは不可能であると以下のように理解できる。
一番目の場合
S⊂R3を面、c:I→SをS上で定義された曲線としよう。そして、Vはcに従うベクトル場とする。すると、V(t)はc(t)上の接ベクトルになる。
V(t)∈Tc(t)S
それにより、以下のように座標ベクトルで表すことができる。
V(t)=(V1(t),V2(t),V3(3))
だから、次のようにベクトルを微分したくなるだろう。
dtdV(t)=(V1′(t),V2′(t),V3′(3))
しかし、Vの導関数を上記のように定義すると、これは一般に接ベクトルにならない。
dtdV(t)∈/Tc(t)S
微分幾何では、内在的な性質を持つ対象に関心があるが、上記の定義ではベクトル場の導関数が内在的でなくなり、そのため、ベクトル場を再度接束TSに投影してそれを導関数として扱う。Π:R3→TSを直交射影としよう。すると、ベクトル場の導関数を以下のように定義する。
dtDV(t):=Π∘dtdV(t)
これを共変導関数と呼び、内在的である。
二番目の場合
以下のように極限で定義した関数の微分を考えよう。
dtdv(t)=h→0limhV(t+h)−V(t)
しかし、V(t+h)∈Tc(t+h)SでありV(t)∈Tc(t)Sであるため、分子の二項は異なる空間の要素である。だから、加算演算が不可能である。
これらの理由から、ベクトル場の微分は、微分が持つべき形式的な条件を満たす抽象的な概念として定義される。
定義
X(M)を、微分多様体M上のC∞ベクトル場の集合としよう。
X(M):={all vector fields of class C∞ on M}
D(M)をM上で定義されたC∞関数の集合としよう。
D(M):={all real-valued functions of class C∞ defined on M}
それでは、微分多様体M上のアファイン接続∇は
∇:X(M)×X(M)(X,Y)→X(M)↦∇XY
このような写像であり、以下の性質を満たすものと定義される。
- ∇fX+gYZ=f∇XZ+g∇YZ
- ∇X(Y+Z)=∇XY+∇XZ
- ∇X(fX)=f∇XY+X(f)Y
説明
∇XYで、Xは微分される変数であり、Yは微分される関数を意味する。したがって、1. ~ 3.はそれぞれ微分の以下のような性質を表している。
1. (a∂x∂+b∂y∂)f=a∂x∂f+b∂y∂f
2. ∂x∂(f+g)=∂x∂f+∂x∂g
3. ∂x∂(fg)=∂x∂fg+f∂x∂g
したがって、∇Xは∂x∂と解釈され、Yはfのように解釈される。
定理
(∇XY)(p)は、X(p)およびY(γ(t))にのみ依存する。この時、γは
γ:(−ϵ,ϵ)→Mγ(0)=pγ′(0)=X(p)
この条件を満たす曲線である。
証明
座標x:U→Mを1つ選ぼう。そして、X,Yをベクトル場とする。
X=i∑Xi∂xi∂,Y=j∑Yj∂xj∂
すると、∇の性質により、
∇XY====∇∑iXi∂xi∂j∑Yj∂xj∂i,j∑∇Xi∂xi∂Yj∂xj∂i,j∑Xi∇∂xi∂Yj∂xj∂i,j∑Xi(∂xi∂Yj∂xj∂+Yj∇∂xi∂∂xj∂)by 1. and 2.by 1.by 3.
この時、∇∂xj∂∂xj∂はベクトル場と無関係であり、純粋に座標の選択にのみ依存する値であることがわかる。これもアファイン接続の定義によるベクトル場であるため、係数をΓijkとすると、以下のように書ける。
∇∂xi∂∂xj∂=k∑Γijk∂xk∂
これを代入すると、
∇XY===i,j∑Xi(∂xi∂Yj∂xj∂+Yj∇∂xi∂∂xj∂)i,j∑Xi(∂xi∂Yj∂xj∂+Yjk∑Γijk∂xk∂)i,j∑Xi∂xi∂Yj∂xj∂+i,j,k∑XiYjΓijk∂xk∂
ここで、i,j,kはダミーインデックスなので、前項のjをkに変えよう。そうすると、
∇XY==i,k∑Xi∂xi∂Yk∂xk∂+i,j,k∑XiYjΓijk∂xk∂i,k∑Xi(∂xi∂Yk+j∑YjΓijk)∂xk∂
ここで、Γijk,∂xk∂は与えられた座標によって決定される。∂xi∂YkもYkが決まれば同様に座標があれば決定される。したがって、上記の式は純粋にX(p),Y(γ(t))の値にのみ依存することがわかる。
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