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絶対アークタンジェント平均パーセンテージ誤差 MAAPE 📂データサイエンス

絶対アークタンジェント平均パーセンテージ誤差 MAAPE

定義 1

回帰問題で、データポイント {xk}k=1n\left\{ x_{k} \right\}_{k=1}^{n} とその予測値 {x^k}k=1n\left\{ \widehat{x}_{k} \right\}_{k=1}^{n} に対して、平均アークタンジェント絶対百分誤差MAAPE (Mean Arctangent Absolute Percentage Error)を次のように定義する。 MAAPE=1nk=1narctanxkx^kxk \text{MAAPE} = {{ 1 } \over { n }} \sum_{k=1}^{n} \arctan \left| {{ x_{k} - \widehat{x}_{k} } \over { x_{k} }} \right|

説明

MAAPEはMAPEが無限大に発散することがあるという致命的な欠点と、実際にバウンドされていないという点を、単にアークタンジェントを取ることだけで解決した指標である。このアイデアは韓国の著者である金成一と金熙暻教授によって2016年にInternational Journal of Forecastingで発表され、2024年現在でなんと1000回以上の引用を誇っている。著者たちは論文のタイトルでも言及しているように断続的なintermittent 時系列データにもMAPEのような指標を使用できるように数式を修正し、これによれば必ずしも時系列でなくてもスパースな性質を持つすべてのデータにもその有用性を損なわないことが推測される。

xk=x^kx_{k} = \widehat{x}_{k} のように正確な予測の下ではAAPEは 00 となる。 xkx^kx_{k} \ne \widehat{x}_{k} のとき、 xk=0x_{k} = 0 のデータポイントに対してAAPEは π/2\pi / 2 である。MAPEとは反対に 00 に近いほど性能が良く、 π/2\pi / 2 が最悪の値である。

関連項目


  1. Kim, S., & Kim, H. (2016). A new metric of absolute percentage error for intermittent demand forecasts. International Journal of Forecasting, 32(3), 669-679. https://doi.org/10.1016/j.ijforecast.2015.12.003 ↩︎