絶対アークタンジェント平均パーセンテージ誤差 MAAPE
定義 1
回帰問題で、データポイント とその予測値 に対して、平均アークタンジェント絶対百分誤差MAAPE (Mean Arctangent Absolute Percentage Error)を次のように定義する。
説明
MAAPEはMAPEが無限大に発散することがあるという致命的な欠点と、実際にバウンドされていないという点を、単にアークタンジェントを取ることだけで解決した指標である。このアイデアは韓国の著者である金成一と金熙暻教授によって2016年にInternational Journal of Forecastingで発表され、2024年現在でなんと1000回以上の引用を誇っている。著者たちは論文のタイトルでも言及しているように断続的なintermittent 時系列データにもMAPEのような指標を使用できるように数式を修正し、これによれば必ずしも時系列でなくてもスパースな性質を持つすべてのデータにもその有用性を損なわないことが推測される。
のように正確な予測の下ではAAPEは となる。 のとき、 のデータポイントに対してAAPEは である。MAPEとは反対に に近いほど性能が良く、 が最悪の値である。
関連項目
Kim, S., & Kim, H. (2016). A new metric of absolute percentage error for intermittent demand forecasts. International Journal of Forecasting, 32(3), 669-679. https://doi.org/10.1016/j.ijforecast.2015.12.003 ↩︎