微分幾何学におけるガウスの定理
📂幾何学微分幾何学におけるガウスの定理
整理
x:U→R3を座標パッチと言おう。(u1,u2)をUの座標としよう。
nを単位ノーマル、Lij=⟨xij,n⟩を第2基本形式の係数、Γijk=l=1∑2⟨xij,xl⟩glk=⟨xij,xl⟩glkをクリストッフェル記号としよう。
すると、次が成り立つ。
(a) ガウスの公式Gauss’s formulas:
xij=Lijn+k=1∑2Γijkxk
(b) 任意の単位速度曲線γ(s)=x(γ1(s),γ2(s))に対して、
κn=i=1∑2j=1∑2Lij(γi)′(γj)′
そして
κgS=k=1∑2[uk′′+i,j=1∑2Γijk(γi)′(γj)′]xk
この時、κnは法曲率、κgは測地曲率、そしてS=n×Tである。
説明
事実、(a)はLijとΓijkの定義そのものである。
(a)の結果から、次の式を得る。
⟨xij,xl⟩=k=1∑2Γijkgkl
これを第1クリストッフェル記号と言う。
証明
(a)
単位ノーマルは接空間に垂直であり、{x1,x2}は接空間の基底なので{n,x1,x2}はR3の基底になる。したがって、R3のすべてのベクトルはこれらの線形結合で表せる。今、xijを以下のように表そう。
xij=aijn+bij1x1+bij2x2
したがって、⟨xi,n⟩=0であるので、第2基本形式係数の定義により
Lij=⟨xij,n⟩=⟨aijn+bij1x1+bij2x2,n⟩=aij
また、リーマンメトリックの係数は、以下のように定義される。
⟨xij,xl⟩= ⟨aijn+bij1x1+bij2x2,xl⟩=bij1⟨x1,xl⟩+bij2⟨x2,xl⟩=bij1g1l+bij2g2l=m=1∑2bijmgml=bijmgml(Einstein notation)
したがって、[glk]は[gij]の逆行列であるので、次の式が成り立つ。
⟨xij,xl⟩glk=m=1∑2bijmgmlglk
左辺をすべてのlに対して足すとクリストッフェル記号である。リーマンメトリックに対してgikgkj=δijが成り立つので、
Γijk=l=1∑2⟨xij,xl⟩glk=l=1∑2m=1∑2bijmgmlglk=m=1∑2bijmδmk=bijk
したがって、
xij=== aijn+bij1x1+bij2x2 Lijn+Γij1x1+Γij2x2 Lijn+k=1∑2Γijkxk
■
(b)
Part 1. γ′′の計算
γ(s)=x(γ1(s),γ2(s))の接ベクトルを計算すると、次のようになる。
T(s)====== dsdγ dsdx(γ1,γ2) ∂γ1∂xdsdγ1+∂γ2∂xdsdγ2 x1(γ1)′+x2(γ2)′ i=1∑2xi(γi)′ xi(γi)′by \href
最後の等号ではアインシュタインの表記法を使用した。加速度を計算してみよう。アインシュタインの記法と微分演算に慣れている人なら、以下のように一発で計算できる。
γ′′=dsd(xi(γi)′)=xij(γj)′(γi)′+xi(γi)′′=i=1∑2(j=1∑2xij(γj)′(γi)′+xi(γi)′′)
アインシュタインの記法に慣れていない人のために、計算過程をできるだけ詳細に書くと、次のようになる。
γ′′========== dsd(x1(γ1)′+x2(γ2)′) dsd(x1(γ1)′)+dsd(x2(γ2)′) dsd(x1)(γ1)′+x1dsd((γ1)′)+dsd(x2)(γ2)′+x2dsd((γ2)′) (∂γ1∂x1dsdγ1+∂γ2∂x1dsdγ2)(γ1)′+x1(γ1)′′+(∂γ1∂x2dsdγ1+∂γ2∂x2dsdγ2)(γ2)′+x2(γ2)′′ (x11(γ1)′+x12(γ2)′)(γ1)′+x1(γ1)′′+(x21(γ1)′+x22(γ2)′)(γ2)′+x2(γ2)′′ x11(γ1)′(γ1)′+x12(γ2)′(γ1)′+x1(γ1)′′+x21(γ1)′(γ2)′+x22(γ2)′(γ2)′+x2(γ2)′′ (x11(γ1)′(γ1)′+x12(γ2)′(γ1)′+x21(γ1)′(γ2)′+x22(γ2)′(γ2)′)+x1(γ1)′′+x2(γ2)′′ j=1∑2(x1j(γj)′(γ1)′+x2j(γj)′(γ2)′)+x1u1′′+x2(γ2)′′ i=1∑2(j=1∑2xij(γj)′(γi)′+xi(γi)′′) xij(γj)′(γi)′+xi(γi)′′
Part 2.
γ′′にガウスの公式 (a)を代入すると、
γ′′(s)=i=1∑2j=1∑2xij(γi)′(γj)′+k=1∑2xk(γk)′′=i=1∑2j=1∑2(Lijn+k=1∑2Γijkxk)(γi)′(γj)′+k=1∑2xk(γk)′′=i=1∑2j=1∑2Lij(γi)′(γj)′n+k=1∑2((γk)′′+i=1∑2j=1∑2Γijk(γi)′(γj)′)xk
しかし、γ′′=κnn+κgSのように表されるので
κn=i=1∑2j=1∑2Lij(γi)′(γj)′
κgS=k=1∑2((γk)′′+i=1∑2j=1∑2Γijk(γi)′(γj)′)xk
■