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交代関数 📂関数

交代関数

定義

集合$X$が与えられたとする。以下を満たす関数を交代関数alternating functionと呼ぶ。

$$ \phi : \overbrace{X \times X \times \cdots \times X}^{n} \to \mathbb{R} \\ \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, x_{i+1}, \dots, x_{n}) = - \phi (x_{1}, \dots, x_{i+1}, x_{i}, \dots, x_{n}) $$

説明

隣り合う二つの変数の位置を変えるときに関数の符号が変わる関数だ。もちろん、定義により隣り合っていない二つの変数に対しても成り立つことを示すことができる。

変数に重複する要素が一つでもあれば、関数の値は$0$である。

性質

$$ \begin{equation} \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, \dots, x_{i+k}, \dots, x_{n}) = - \phi (x_{1}, \dots, x_{i+k}, \dots, x_{i}, \dots, x_{n}) \end{equation} $$

$\phi$が交代関数であるための必要十分条件は以下の通りである。

$$ \begin{equation} \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, x_{i}, \dots, x_{n}) = 0 \end{equation} $$

証明

証明 (1)

$$ \begin{align*} & \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, \dots, x_{i+k-1}, x_{i+k}, \dots, x_{n}) \\ =&\ - \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, \dots, x_{i+k}, x_{i+k-1}, \dots, x_{n}) \\ =&\ (-1)^{2} \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, \dots, x_{i+k}, x_{i+k-2}, x_{i+k-1}, \dots, x_{n}) \\ \vdots& \\ =&\ (-1)^{k} \phi (x_{1}, \dots, x_{i+k}, x_{i}, \dots, x_{i+k-2}, x_{i+k-1}, \dots, x_{n}) \\ =&\ (-1)^{k+1} \phi (x_{1}, \dots, x_{i+k}, x_{i+1} ,x_{i}, \dots, x_{i+k-2}, x_{i+k-1}, \dots, x_{n}) \\ \vdots& \\ =&\ (-1)^{k+(k-1)} \phi (x_{1}, \dots, x_{i+k}, \dots, x_{i+k-1}, x_{i}, \dots, x_{n}) \\ =&\ - \phi (x_{1}, \dots, x_{i+k}, \dots, x_{i+k-1}, x_{i}, \dots, x_{n}) \end{align*} $$

証明 (2)

$$ \begin{align*} && \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, x_{i}, \dots, x_{n}) =&\ - \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, x_{i}, \dots, x_{n}) \\ \iff && 2\phi (x_{1}, \dots, x_{i}, x_{i}, \dots, x_{n}) =&\ 0 \\ \iff && \phi (x_{1}, \dots, x_{i}, x_{i}, \dots, x_{n}) =&\ 0 \end{align*} $$