ベクトル場の線積分
定義1
ベクターフィールド $\mathbf{F} : \mathbb{R}^{3} \to \mathbb{R}^{3}$と3次元空間上の曲線 $C$がこんなふうに $\mathbf{r}(t)$として与えられたとしよう。$\mathbf{T}$をベクターフィールドの接線フィールドと呼ぼう。そうしたら、曲線 $C$に沿った**$\mathbf{F}$の線積分**は次のように定義される。
$$ \int_{C} \mathbf{F} \cdot d \mathbf{r} = \int_{a}^{b} \mathbf{F}\left( \mathbf{r}(t) \right) \cdot \mathbf{r}^{\prime}(t) dt = \int_{C} \mathbf{F} \cdot \mathbf{T} ds $$
説明
ベクターフィールドの線積分を定義するビルドアップは、曲線の長さやスカラーフィールドの線積分を定義するビルドアップと変わりないので、参考にすること。
物理的意味
ベクターフィールド $\mathbf{F}$が力であり、曲線 $C$が物体が移動した経路である場合、ベクターフィールドの線積分は仕事workそのものである。
$$ W = \int_{C} \mathbf{F} \cdot \mathbf{T} ds $$
James Stewart, Daniel Clegg, and Saleem Watson, Calculus (early transcendentals, 9E), p1069-1071 ↩︎