不適切積分の定義
定義1
関数 $f$が固定された $a$と $b>a$の全ての区間$[a,b]$で積分可能だとする。次の極限が存在するなら、$f$の不適切積分と定義される。
$$ \int _{a}^{\infty} f(x) dx = \lim \limits_{b \to \infty} \int _{a}^{b} f(x)dx $$
この時、左辺の積分が収束すると言い、$f$の代わりに$\left| f \right|$を代入した時に極限が存在するなら、絶対収束すると言う。
説明
不適切積分に関して、積分判定法と呼ばれる定理がある。
定理
関数$f$が $f(x) \ge 0$であり、区間$[1, \infty)$で単調減少するとする。それならば、次が成り立つ。
$$ \int_{1}^{\infty}f(x)dx \text{ converges} \iff \sum\limits_{n=1}^{\infty}f(n) \text{ converges} $$
Walter Rudin, Principles of Mathematical Analysis (第3版, 1976), p138 ↩︎