オイラー定数、自然定数eの定義
📂解析学オイラー定数、自然定数eの定義
定義
下の級数の極限を定数eと定義する。
e:=n=0∑∞n!1
説明
その値がすぐに何であるかわからなくても、上記の級数が収束して何らかの極限が存在するという事実は容易に示せる。部分和snは、有界で増加数列であるため収束する。
sn=1+1+21+2⋅31+2⋅3⋅41+⋯+1⋅2⋅⋯⋅n1<1+1+21+2⋅21+2⋅2⋅21+⋯n−12⋅2⋅⋯⋅21=1+1+21+221+231+⋯2n−11<1+1+1<3
定理
n→∞lim(1+n1)n=e
または
n→0lim(1+n)n1=e
それを定義としても構わない。Wade教科書では、このように定義されている。
証明
sn=k=0∑nk!1,tn=(1+n1)n
とする。
二項定理
(x+y)n=r=0∑nnCrxnyn−r
すると、二項定理により以下が成立する。
tn=nC0⋅1+nC1n1+nC2n21+nC3n31+⋯+nCnnn1=1+nn1+nC2n21+nC3n31+⋯+nCnnn1=1+1+2!1n(n−1)n21+3!1n(n−1)(n−2)n31+⋯+n!1n(n−1)⋯2⋅1nn1=1+1+2!1(1−n1)+3!1(1−n1)(1−n2)+⋯+n!1(1−n1)(1−n2)⋯(1−nn−1)
したがって、∀n∈N,tn≤snであり、以下の式が成立する。
n→∞limsuptn≤n→∞limsupsn=n→∞limsn=e
また、n≥mであれば、以下が成立する。
tn≥1+1+2!1(1−n1)+3!1(1−n1)(1−n2)+⋯+m!1(1−n1)(1−n2)⋯(1−nm−1)
ちなみに、右辺がtmでなく、tnの後ろのいくつかの項を省いたものである。ここで、固定されたmに対してlimn to∞infを適用すると、以下の式を得る。
n→∞liminftn≥1+1+2!1+3!1+⋯+m!1
次に、両辺にm→∞の極限を取ると、以下の通りである。
n→∞liminftn≥e
すると、(eq1),(eq2)により、以下が成立する。
n→∞liminftn=e=n→∞limsuptn⟹n→∞limtn=e
参照