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有限次元ベクトル空間における基底となるための必要十分条件 📂線形代数

有限次元ベクトル空間における基底となるための必要十分条件

定理1

$V$を$n$次元のベクトル空間とする。部分集合$S\subset V$が$n$個の要素を持つとする。$S$が$V$の基底であるための必要十分条件は、$V = \text{span}(S)$あるいは$S$が線形独立であることだ。

説明

ベクトル空間、次元、基底、生成、独立など、線形代数の重要な基礎概念が全て登場する。任意の集合がベクトル空間の基底になるためには、ベクトル空間を生成する線形独立な集合でなければならない。通常はこれらの条件についてそれぞれ示さなければならないが、次元と同じ数の要素を持つ集合は、一方の条件が成り立てば、もう一方の条件も成り立つ。

証明

片方向は明らかであり、$S$が$V$を生成し、かつ$S$が線形独立であることは、実質的に必要十分条件であるということを証明することと同じである。


  1. Howard Anton, Elementary Linear Algebra: Aplications Version (12th Edition, 2019), p250-251 ↩︎

  2. 定理 (b) ↩︎