ネットワーク理論における近接中心性
定義 1
ネットワーク $\left( V, E \right)$のジオデシック距離を$d$としよう。次に、$C_{C} : V \to \mathbb{R}$をノード$v \in V$の近接中心性closeness Centralityと定義する。 $$ C_{C} := {{ 1 } \over { \sum_{u \ne v} d \left( u, v \right) }} $$
説明
直感的な意味
近接中心性は、「あるノードから他のノードへどれくらい容易に行けるのか」という尺度であり、式の導出からその直感を読み取ることができる。$\left( V, E \right)$のノード数を合計$n$個とすると、$v$から他のノードへの平均距離は $$ {{ 1 } \over { n }} \sum_{u \ne v} d \left( u, v \right) $$ となる。ただし、この値が大きくなると逆に$v$が他のノードへのアクセス性が低下するという意味になるので、単純に逆数を取る $$ {{ n } \over { \sum_{u \ne v} d \left( u, v \right) }} $$ ことで、「大きいほうが良い」という尺度に変え、ネットワークのサイズ$n$は定数で意味がないので、そのままでは近接中心性の式を以下のように得る。 $$ C_{C} = {{ 1 } \over { \sum_{u \ne v} d \left( u, v \right) }} $$
見てみよう
ネットワークの様々な中心性
Newman. (2010). Networks: An Introduction: p184. ↩︎