行列式の補助定理の証明
📂行列代数行列式の補助定理の証明
概要
可逆行列はA∈Rn×n及びu,v∈Rnに対して下記が成り立つ。
det(A+uvT)=(1+vTA−1u)detA
特に古典随伴行列adj(A)=A−1detAに対しては、次のように表現できる。
det(A+uvT)=detA+vTadj(A)u
- uTはuの転置行列を意味する。
証明
戦略:行列式の性質により直接帰納する。特に言及されない限り、行列の次元に応じてブロック行列が基本的に使用される。
行列式の性質: A,Bをn×n行列、kを定数とする。行列式は以下の性質を満たす。
- (b) det(AB)=det(A)det(B)
- (c) det(AB)=det(BA)
ブロック行列の性質: A=[A1OA2A3]をブロック行列とする。その行列式について、以下が成立する。
detA=detA1detA3
単位行列I∈Rn×n及び零ベクトル0∈RT及びw:=A−1u∈Rnについて、以下が成立する。
==[IvT01][I+wvT0Tw1][I−vT01][I+wvTvT+vTwvTwvTw+1][I−vT01][I0Tw1+vTw]
三角行列の行列式は対角成分の積なので、detを適用すると行列式の性質(b)とブロック行列の性質により、
1+vTw=====det[I0Tw1+vTw]det[IvT01]det[I+wvT0Tw1]det[I−vT01]1⋅det[I+wvT0Tw1]⋅1det[I+wvT]⋅det[1]det(I+wvT)
を得る。両辺にdetAを乗じると、行列式の性質(b)及び(c)により以下を得る。
⟹(1+vTw)⋅detA=(1+vTA−1u)detA=detA⋅det(I+A−1uvT)det(A+uvT)
古典随伴行列の性質: 特にAが可逆行列の場合、古典随伴行列は次のように表現できる。
adj(A)=det(A)A−1
最後に、古典随伴行列の性質に従い、以下を得る。
det(A+uvT)=detA+vTadj(A)u
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この補題は主にシャーマン-モリソン公式の導出で言及される。