数理統計的な有意確率の定義
定義 1
仮説検定 $H_{0} \text{ vs } H_{1}$が与えられているとしよう。全ての実現 $\mathbf{x} \in \Omega$に対して$0 \le p \left( \mathbf{x} \right) \le 1$を満たす検定統計量 $p \left( \mathbf{X} \right)$を有意確率またはp値p-valueという。$p \left( \mathbf{X} \right)$が全ての$\theta \in \Theta_{0}$と全ての$\alpha \in [0,1]$に対して以下を満たす場合、有効validと言う。 $$ P_{\theta} \left( p \left( \mathbf{X} \right) \le \alpha \right) \le \alpha $$
説明
有効なp値の条件にある数式を考えると、帰無仮説下で$p \left( \mathbf{X} \right) \le \alpha$の確率が小さいという意味になるんだ。つまり、$p \left( \mathbf{X} \right)$が小さい場合、$H_{0}$が棄却される根拠になるんだよ。この意味で、条件の不等式は「有効な有意確率」の条件として妥当性が確認できる。
統計学を学ぶ以上、有意確率は数えきれないほど見ることになるから、あえて明らかな説明は付け加えないけど、数理統計学的な意味で注目すべき点は、有意確率もまた統計量であり、したがって確率変数であるという事実だ。有意確率の範囲が$[0,1]$に属していれば、「小さければ帰無仮説を棄却する」という直感的な意味は考えないけど、有効性validityに関しては、このように数式でp値を簡潔に定義できる点が重要だよ。
Casella. (2001). Statistical Inference(2nd Edition): p397. ↩︎