ジュリアで無限大を使う方法
概要
Infinities.jl
は、Juliaで無限大記号を使用できるように支援するパッケージだ1。科学計算のコーディングにおいて、無限大は意外と便利である。
コード
julia> 8 < Inf
true
序論で無限大を使用するのではなく、無限大記号を使用できるように支援すると述べた理由は、実際にパッケージなしでそれを使用できるからである。
julia> using Infinities
julia> 8 < ∞
true
julia> -∞ < 8
true
julia> max(∞, 10, 11)
∞
julia> sin(∞)
ERROR: MethodError: no method matching AbstractFloat(::Infinities.Infinity)
見ての通り、無限大の一般的な性質を全て備えている。
julia> ℵ₀ < ℵ₁
true
julia> ℵ₀ > ℵ₁
false
julia> ∞ == ℵ₁
false
julia> ∞ == ℵ₀
true
julia> ∞ === ℵ₀
false
さらに、無限集合の基数である$\aleph_{0}$と$\aleph_{1}$を使用できるが、これにより計算上では同じ無限大でありながら、並び替えや比較などに使用できるように順序を付けることができる。
環境
- OS: Windows
- julia: v1.6.2