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結合動的システム 📂動力学

結合動的システム

定義 1

  1. 状態空間 XX が与えられたとしよう。NN 個のノードを持つネットワーク Γ\Gamma隣接行列AA、ノード iV(Γ)i \in V \left( \Gamma \right) の状態を xiXx_{i} \in X のように表す時、以下の微分方程式によって表される動力学系カップルド・ダイナミック・システムという。 xi˙=fi(xi)+i=1NAjicji(xj,xi)i=1,,N \dot{x_{i}} = f_{i} \left( x_{i} \right) + \sum_{i=1}^{N} A_{ji} c_{ji} \left( x_{j} , x_{i} \right) \qquad i = 1, \cdots, N
  2. 各ノード iifif_{i} をそのエボリューションと呼ぶ。
  3. ノード jj からノード ii へのcjic_{ji}カップリングと呼ぶ。

説明

よく使われるユークリッド空間X=RpX = \mathbb{R}^{p}を考えると、ノードの状態xix_{i}は粒子の位置等を示すベクターとなる。これらは基本的にそれぞれのfif_{i}で作られるベクターフィールドに沿って動くが、カップリング項i=1NAjicji(xj,xi)\displaystyle \sum_{i=1}^{N} A_{ji} c_{ji} \left( x_{j} , x_{i} \right)によってノードが他のノードと相互作用するのを表すことができる。

二つのノードiijjAji=1A_{ji} = 1ならば、カップリングcjic_{ji}によって相互作用し、Aji=0A_{ji} = 0ならば相互作用しない。このコンセプトをネットワークダイナミクスと呼ぶのは妥当と思われる。特にΓ=KN\Gamma = K_{N}、つまりネットワークが完全グラフであれば、それ自体をパーティクルスウォームと呼ぶことができる。


  1. Linder. (2021). NetworkDynamics.jl—Composing and simulating complex networks in Julia. https://doi.org/10.1063/5.0051387 ↩︎