フラクタルブラウン運動
定義
$E \left( X_{t} \right) = 0$ が $X_{t}$ であるガウス過程とし、$H \in (0, 1)$ とする。フラクショナルブラウニアンモーションは、以下の二つの方法で定義される。
共分散による定義 1
$X_{t}$ の時点 $t, s$ での共分散が次のようになれば、フラクタルブラウン運動と言われる。 $$ \operatorname{Cov} \left( X_{t}, X_{s} \right) = {{ 1 } \over { 2 }} \left( t^{2H} + s^{2H} - \left| t-s \right|^{2H} \right) $$
条件による定義 2
$X_{t}$ が次の二つの条件を満たせば、フラクタルブラウン運動とされる。
- (i): 定常増分を持つ。
- (ii): $H$ においてハースト指数 $H$ 自己相似である。
説明
フラクショナルという名前は、定義で言及された自己相似性を考えると、分数よりもフラクタルから来たと見る方が適切であり、そこでフラクタルブラウン運動と言い換えられた。
$H = 1/2$ の時、正確にはブラウニアンモーションだ。言い換えると、FBMは完全に標準BMの一般化だ。