m2 空間
📂確率微分方程式m2 空間
定義
確率空間 (Ω,F,P) が与えられているとする。
- F のサブシグマフィールドのシーケンス {Ft}t≥0 が以下を満たすとき、フィルトレーションfiltrationと呼ぶ。
∀s<t,Fs⊂Ft
- 確率過程 g(t,ω):[0,∞)×Ω→Rn がすべての t≥0 で ω↦g(t,ω) が Ft-可測であれば Ft-適応Ft-Adaptedという。
- 区間 I:=[a,b] について、以下の三つの条件を満たす関数たちの集まりを m2=m2[a,b] と表示する。特にこの I を伊藤積分のナチュラルドメインnatural Domainと呼ぶ。
- (i): B が [0,∞) のボレルシグマフィールドに対して(t,ω)↦f(t,ω) が B×F-可測である。
- (ii): f(t,ω) が Ft-適応である。
- (iii): ヒルベルト空間の構造である。つまり、
∥f∥22([a,b])=E(∫ab∣f(t,ω)∣2dt)<∞
- Ft が F のサブシグマフィールドであることは、両方が Ω のシグマフィールドであるが、Ft⊂F であることを意味する。
- f が Ft-可測関数であることは、すべてのボレルセット B∈B([0,∞)) に対して f−1(B)∈Ft であるという意味だ。
説明
フィルトレーションが与えられた場合、確率過程 f が Ft-可測であることは、時点 t までの歴史や情報を持っているとも見なすことができる。フィルトレーションは、時間とともに情報が増えるという概念と一致する、より大きなサブシグマフィールドのシーケンスだ。
m2 空間という命名は、条件(iii)で見るように、L2 空間から来ているのは自然なことだ。