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複素数の極座標表示 📂複素解析

複素数の極座標表示

定義 1

複素数 $z \ne 0$ は、複素平面 上の点 $P(x,y)$ に対応していて、線分 $\overline{OP}$ の長さ $r := |z|$ と、$x$ 軸と線分 $\overline{OP}$ が作る反時計回りの角 $\theta$ を通じて、次のように極座標表示polar Representationすることができる。 $$ z = r \left( \cos \theta + i \sin \theta \right) $$ この時、$\theta$ を引数argumentと呼び、$\theta = \arg z$ のように表す。1つの複素数には無数に多くの引数 $\theta + 2n \pi$ が対応しているが、慣習上、$\pi < \theta \le \pi$ を満たすただ1つの唯一の引数を主引数principal Argumentと呼び、$\theta = \arg z$ のように表す。

説明

  • 文献によっては、$z = r \left( \cos \theta + i \sin \theta \right)$ を短く $z = r \text{cis} \theta$ とも書く。
  • 引数の原語表現は、コンピューター科学では引数などに多く使われている。原書で勉強する立場では、引数という純化が悪いわけではないが、幾何学的な意図が強調されすぎる感じだから可能な限り避けて、そのまま英語の発音をするほうがいい。

  1. Osborne (1999). Complex variables and their applications: p16~17. ↩︎