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物理学における期待値の表記法 📂数理物理学

物理学における期待値の表記法

定義

確率変数XX確率密度関数f(x)f(x)であるとき、次の値を期待値expectationと呼ぶ。

X=x=xf(x)dx(1) \braket{X} = \braket{x} = \int_{-\infty}^{\infty} x f(x) dx \tag{1}

説明

通常、統計学では期待値を次のように表記する。

E(X)=xf(x)dx E(X) = \int_{-\infty}^{\infty} x f(x) dx

しかし、物理学ではしばしば単矢印括弧を使用して(1)(1)のように表記する。これをディラック記法またはブラケット記法bra-ket notationという。この記法は内積と量子力学での演算子の期待値の表示方法と関連がある。分散σ2=E((XE(X))2)\sigma^{2} = E( (X - E(X))^{2})であるため、ブラケット記法では次のようになる。

σ2=(XX)2 \sigma^{2} = \braket{(X - \braket{X})^{2}}

関連項目