逆三角関数の微分法
📂関数逆三角関数の微分法
公式
逆三角関数の導関数は以下の通りである。
dxdsin−1xdxdcos−1xdxdtan−1x=1−x21=−1−x21=1+x21dxdcsc−1xdxdsec−1xdxdcot−1x=−xx2−11=xx2−11=−1+x21
証明
三角関数の微分法
dxdsinxdxdcosxdxdtanx=cosx=−sinx=sec2xdxdcscxdxdsecxdxdcotx=−cscxcotx=secxtanx=−csc2x
(sin−1)′, (cos−1)′
y=sin−1xとしよう。するとsiny=xであり、yの範囲は−2π≤y≤2πである。これをxに関して微分すると、連鎖律により以下のようになる。
dxdsiny=(x)′⟹dydsiny⋅dxy=1⟹cosy⋅dxdy=1
したがって、以下を得る。
dxdy=cosy1=1−sin2y1
しかしsiny=xであったため、
dxdy=1−x21
dxdcos−1xも同様に得られる。
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(tan−1)′
y=tan−1xとしよう。するとtany=xであり、yの範囲は−2π<y<2πである。これをxに関して微分すると、連鎖律により以下のようになる。
dxdtany=(x)′⟹dydtany⋅dxy=1⟹sec2y⋅dxdy=1
したがって、以下を得る。
dxdy=sec2y1=1+tan2y1
しかしtany=xであったため、
dxdy=1+x21
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(csc−1)′, (sec−1)′
y=csc−1xとしよう。するとcscy=xであり、両辺をxで微分すると、連鎖律により以下のようになる。
dxdcscy=(x)′⟹dydcscydxdy=1⟹−cscycotydxdy=1
したがって、以下を得る。
dxdy=−cscycoty1=−sinytany
しかしcscy=xであり、siny=x1であるため、cosy=1−x21=x1x2−1である。したがって、
dxdy=−xx2−11
(sec−1x)′も同様に得られる。
(cot−1)′
y=cot−1xとしよう。するとcoty=xであり、両辺をxで微分すると、連鎖律により以下のようになる。
dxdcoty=(x)′⟹dydcotydxdy=1⟹−csc2ydxdy=1
したがって、以下を得る。
dxdy=−csc2y1=−sin2y
しかしcoty=xだったため、
sinycosy=x⟹sin2ycos2y=x2⟹sin2y1−sin2y=x2
sin2yについて整理すると、sin2y=1+x21を得る。したがって、
dxdy=−1+x21
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