交代級数の判定法
📂微分積分学交代級数の判定法
定理
次の条件を満たす交代級数n=1∑∞(−1)n−1bn(bn>0)は収束する。
- bn+1≤bn∀n。
- n→∞limbn=0。
証明
まず、偶数番目の項までの部分和を考えよう。
s2s4s6s2n=b1−b2≥0=s2+(b3−b4)≥s2=s4+(b5−b6)≥s4⋮=s2n−2+(b2n−1−b2n)≥s2n−2
したがって、次のようになる。
0≤s2≤s4≤⋯≤s2n≤⋯
一方、s2nは次のように書ける。
s2n=b1−(b2−b3)−(b4−b5)−⋯−(b2n−2−b2n−1)−b2n
かっこの中のすべての項とb2nは正なので、すべてのnに対してs2n<b1が成り立つ。つまり、上に有界である。単調で有界な数列は収束するので、s2nは収束する。
n→∞lims2n=s
次に、奇数番目の項までの部分和を考えてみると、次のようにsに収束することがわかる。
n→∞lims2n+1=n→∞lims2n+b2n+1=n→∞lims2n+n→∞limb2n+1=s+0=s
補助定理
n→∞lima2n=Lで、n→∞lima2n+1=Lならn→∞liman=Lである。
上の補助定理により、n=1∑∞sn=sである。つまり、級数n=1∑∞(−1)n−1bnは収束する。
■