超関数の畳み込み、実数で定義された関数としての超関数
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超関数論の目的は、ディラックのデルタ関数などナイーブに定義されたものを数学的に厳密に定義することである。したがって、関数空間で定義された超関数を実数空間で定義される関数として扱えるようにしなければならない。まず、超関数の微分、トランスレーションなどがどう定義されたかを考えてみよう。
超関数は定義域が関数空間なので、既存の概念としての微分などが定義できないと考えられており、代わりにテスト関数に対してその作用を考える。この方法と似ている方式で、超関数とテスト関数の畳み込みを定義しようとする。まず、局所積分可能な関数uと、それに対応する正則超関数Tuが与えられているとしよう。uとテスト関数ϕの畳み込みは次の通りだ。
u∗ϕ(x)=∫u(y)ϕ(x−y)dy,x,y∈Rn
Tuとϕを畳み込みできないので、Tuに対応するuとϕの畳み込みをTuとϕの畳み込みとして定義しよう。
Tu∗ϕ(x):=∫u(y)ϕ(x−y)dy=u∗ϕ(x)
しかし、ある関数fに対してf~(y)=f(−y)、fx(y)=f(y−x)とすると、次が成り立つ。
f~x(y)=f~(y−x)=f(x−y)
したがって、Tu∗ϕは次のように表記できる。
Tu∗ϕ(x):=∫u(y)ϕ~x(y)dy=Tu(ϕ~x)
結局のところ、超関数とテスト関数の畳み込みを次のように定義する。
定義
Tを超関数、ϕをテスト関数とする。Tとϕの畳み込みを次のように定義する。
T∗ϕ(x):=T(ϕ~x)=T(ϕ(x−⋅))
説明
このような定義により、関数空間が定義域の超関数Tは、実数空間R上に定義されているかのように考えられる。したがって、古典的な意味での連続性、微分などについて語ることができるようになる。実際に、次の定理が成り立つ。
定理
Tが超関数、ϕがテスト関数とする。すると、次が成り立つ。
T∗ϕ∈C∞and∂α(T∗ϕ)=T∗∂αϕ
証明
簡略化のため、一次元と仮定しよう。あるテスト関数ϕに対して、以下の式が成り立つr>0が存在する。
suppϕ⊂[−r,r]
また、ある関数f:R→Cが∣x∣≤C、∣h∣≤1に対してf(y)=ϕ(x+h−y)として定義された関数であるとすると、次の式が成り立つ。
suppf⊂[−R,R],R=r+C+1
これで、ψとΨを次のように定義しよう。
ψx,h(y)=Ψx,h(y)= ϕ(x+h−y)−ϕ(x−y) hϕ(x+h−y)−ϕ(x−y)−ϕ′(x−y)
すると、次が成り立つ。
suppψx,hsuppΨx,h⊂[−R,R]⊂[−R,R]
また、ϕがテスト関数であるため、ψx,h、Ψx,hは微分可能であり、ψx,h、Ψx,hおよびそれらの導関数たちはh→0の時0に一様収束する。したがって、超関数の連続性条件により、以下の式が成り立つ。
h→0lim[(T∗ϕ)(x+h)−(T∗ϕ)(x)]===== h→0lim[T(ϕ~x+h)−T(ϕ~x)] h→0limT(ϕ~x+h−ϕ~x) h→0limT(ψx,h) T(0) 0
したがって、T∗ϕは連続である。また、次の式が成り立つ。
h→0lim[h(T∗ϕ)(x+h)−(T∗ϕ)(x)−(T∗ϕ′)(x)]===== h→0lim[hT(ϕ~x+h)−T(ϕ~x)−T(ϕ′~x)] h→0limT(hϕ~x+h−ϕ~x−ϕ′~x) h→0limT(Ψx,h) T(0) 0
したがって、T∗ϕは微分可能であり、その導関数はT∗ϕ′である。同じ方法で、T∗ϕのn階の導関数は以下の通りであることがわかる。
(T∗ϕ)(n)=T∗ϕ(n)∀n∈N
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