平方数の和を求める
📂レンマ平方数の和を求める
公式
k=1∑nk2=6n(n+1)(2n+1)
導出
一つ高い次数のk3と(k−1)3の差を考えよう。
13−03=3⋅12−3⋅1+123−13=3⋅22−3⋅2+133−23=3⋅32−3⋅3+1⋮n3−(n−1)3=3n2−3n+1
両辺をそれぞれ全て足すと、
n3−03=3k=1∑nk2−3k=1∑nk+n
自然数の和がk=1∑nk=2n(n+1)であることを知っている。
上の式をk=1∑nk2について整理すると、公式を得る。
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解説
自然数の和の公式と同様に、入試準備をする際に非常によく使う公式の一つだ。もちろん、高校を卒業した後は自然数の和ほど頻繁には使われないが、証明方法がかなり面白い。
一般化
k=1∑nk3={2n(n+1)}2
二乗ではなく、さらに高い次数の和も同じ証明法で求めることができる。例えば、立方数の和は上記のとおりである。
n乗数の和の公式で、最高次項の係数だけ考えてみれば面白い性質がある。
- 1乗、すなわち自然数の和はk=1∑nk=2n(n+1)であり、最高次項の係数は1/2である。
- 2乗ならばk=1∑nk2=6n(n+1)(2n+1)であるため2/6=1/3だ。
- 3乗ならばk=1∑nk3={2n(n+1)}2であるため1/4だ。
4乗に関する公式も同じ方法で求めることができるだろうし、おそらく最高次項の係数は1/5ではないだろうか?結論から言うと、そうだ。区分求積法を通じて定積分と関連づけて考えれば、その理由を簡単に理解できるだろう。
n→∞limk=1∑n(nk)t=∫01xt−1dx=t1
自然数 tに対して上の式が成り立つことを示すのは難しくない。実に、数学の魅力と言えるだろう。