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シュツルム=リウヴィル微分方程式 📂ルベーグ空間

シュツルム=リウヴィル微分方程式

定義1

pp\inC1(R)C^{1}(\mathbb{R})(../1594)とし、q,rC(R)q,r\in C(\mathbb{R})λR\lambda \in \mathbb{R}とする。以下の形の微分方程式をストゥルム=リウヴィル微分方程式と言う。

[p(x)u(x)]+[q(x)+λw(x)]u(x)=0 \begin{equation} \left[ p(x)u^{\prime}(x) \right]^{\prime}+\left[ q(x) +\lambda w(x) \right]u(x)=0 \end{equation}

または

p(x)u(x)+p(x)u(x)+[q(x)+λw(x)]u(x)=0 p(x)u^{\prime \prime}(x)+p^{\prime}(x)u^{\prime}(x)+\left[ q(x)+\lambda w(x) \right]u(x)=0

説明

これをS-L問題とも言う。

ここで、ww重み関数と呼ばれているが、これは微分方程式(1)(1)の解であるuuたちの関数空間でww内積に対する重みになるからである。

λ\lambdauuはそれぞれ固有値、固有関数と呼ばれ、これも上述の微分方程式を固有値方程式形に表したときにλ\lambdaが固有値になるからである。また、uuが掛かる項がq+λwq + \lambda wのように見えるのは、λ\lambdaの値に応じて微分方程式をもっと細かく分類するためだと考えられる。

任意の関数空間で内積をうまく定義するために、定積分区間と重み関数を正確に見つけるのは難しい。さらに、見つけたとしても、積分を計算するのは常に簡単というわけではない。この時点で、ストゥルム=リウヴィル問題を通じて、このような困難を解決できる。この時、(1)(1)のような微分方程式を無条件で扱うのは難しいので、以下のような条件を考えよう。

正則ストゥルム=リウヴィル問題

微分方程式(1)(1)が区間[a,b][a,b]で定義されていて、以下の2つの条件を満たすとき、正則ストゥルム=リウヴィル問題と呼ばれる。

(i)(\text{i}) すべてのx[a,b]x \in [a,b]に対して、p(x)>0p(x)>0w(x)>0w(x)>0

(ii)(\text{ii}) (c1,c2)(0,0)(c_{1},c_{2})\ne (0,0)であり、(d1,d2)(0,0)(d_{1},d_{2})\ne (0,0)の定数に対して以下の境界条件が成立する。

{c1u(a)+c2u(a)=0d1u(b)+d2u(b)=0 \begin{cases} c_{1}u(a) + c_{2}u^{\prime}(a) =0 \\ d_{1}u(b) + d_{2}u^{\prime}(b) =0 \end{cases}

このような問題に対して、以下のヒルベルト空間に含まれる微分方程式の解uuを見つけることが目的である。

Lw2(a,b):={u:RCabu(x)2w(x)dx<} L_{w}^{2}(a,b) := \left\{ u : \mathbb{R} \to \mathbb{C} \bigg| \int_{a}^{b} \left| u(x) \right|^{2} w(x)dx <\infty \right\}

このような重み付きLpL^{p}空間での内積は、以下のように与えられる。

u,vLw2(a,b)=abu(x)v(x)w(x)dx,u,vLw2(R) \langle u, v \rangle _{L_{w}^{2}(a,b)} =\int_{a}^{b} u(x)\overline{v(x)}w(x)dx,\quad u,v\in L_{w}^{2}(\mathbb{R})


  1. Ole Christensen, Functions, Spaces, and Expansions: Mathematical Tools in Physics and Engineering (2010), p215-217 ↩︎