ダランベールの収束判定法
📂微分積分学ダランベールの収束判定法
定理
級数n=0∑∞anに対して、n→∞limanan+1=Lとしよ。
(a) もしL<1なら、級数は絶対収束する。
(b) もしL>1またはL=∞なら、級数は発散する。
(c) もしL=1なら、判定できない。
説明
もしL=1なら、判定できないから、級数が収束するか発散するかを判断するためには他の判定法を使わなければならない。定理の述べ方は根の判定法と似ている。
(c)
もしL=1なら、収束する場合もあるし、発散する場合もある。例えば、以下の2つの級数は両方ともL=1だけど、左の調和級数は発散し、右の[p]級数(../1754)は収束する。
n=1∑∞n1n=1∑∞n21
証明
(a)
証明のアイデアは、収束する幾何級数と比較することだ。L<1だから、L<r<1を満たす正のrが存在する。すると、n→∞lim∣an+1/an∣=Lだから、十分大きなNに対して次が成り立つ。
anan+1<r,for all n≥N
書き換えると
∣an+1∣<∣an∣r,for all n≥N(1)
(1)にn=Nを代入すると次のようになる。
∣aN+1∣<∣aN∣r(2)
(1)にn=N+1を代入すると、(1)と(2)によって次が得られる。
∣aN+2∣<∣aN+1∣r<∣aN∣r2
同様にして次の式が得られる。
∣aN+3∣∣aN+4∣∣aN+k∣<∣aN+2∣r<∣aN+1∣r2<∣aN∣r3<∣aN+3∣r<∣aN+2∣r2<∣aN+1∣r3<∣aN∣r4⋮<∣aN∣rk,for all k≥1
ところで級数k=1∑∞∣aN∣rk=∣aN∣r+∣aN∣r2+∣aN∣r3+⋯は幾何級数で∣r∣<1だから収束する。したがって比較判定法によりk=1∑∞∣aN+k∣も収束する。つまり∑anは絶対収束する。(前の有限項は級数の収束に影響しない)
■
(b)
もしL>1またはL=∞なら、十分大きいNに対して次が成り立つ。
anan+1>1,for all n≥N
⟹∣an+1∣>∣an∣,for all n≥N
したがってn→∞liman=0だから、発散判定法によって∑anは発散する。
■