確率収束は分布収束を意味する
📂数理統計学確率収束は分布収束を意味する
定理
確率変数 X とその シーケンス {Xn} について
Xn→PX⟹Xn→DX
- →P は確率収束を意味する。
- →D は分布収束を意味する。
説明
もっと直感的に言い換えると、分布収束のほうが正確な収束よりもずっと簡単だってことだ。確率変数をそのものの関数として正確に理解していれば、受け入れるのは難しくないはずだ。
証明
戦略: イベントを二つに分けて不等式を立てるトリックを使用するが、これを勉強しているとよく見ることになるので、難しくても慣れるよう努力することをお勧めする。最初は難しいのが普通だから、理解できなくても落ち込まずに、何度も読んで理解するようにしてみよう。
任意の正の数 ϵ>0 に対して
FXn(x)==P[Xn≤x]P[{Xn≤x}∩{∣Xn−X∣<ϵ}]+P[{Xn≤x}∩{∣Xn−X∣≥ϵ}]
最初の項 P[{Xn≤x}∩{∣Xn−X∣<ϵ}] をよく観察すると
⟹⟹⟹∣Xn−X∣<ϵX<Xn+ϵX<Xn+ϵ≤x+ϵX<x+ϵ
一方、二番目の項については
P[{Xn≤x}∩{∣Xn−X∣≥ϵ}]≤P[{∣Xn−X∣≥ϵ}]
となるので、整理すると
FXn(x)≤=P[X≤x+ϵ]+P[{∣Xn−X∣≥ϵ}]FX(x+ϵ)+P[{∣Xn−X∣≥ϵ}]
両辺に極限 n→∞lim を取れば n→∞limP[{∣Xn−X∣≥ϵ}=0 となるので
n→∞limsupFXn(x)≤FX(x+ϵ)
上限を求めたので、同じ方法で下限を求めると
FX(x−ϵ)≤n→∞liminfFXn(x)≤n→∞limsupFXn(x)≤FX(x+ϵ)
ϵ は任意の正の数としたので ϵ→0 の時 FX が連続する全ての点 x∈CFX で
n→∞limFXn(x)=FX(x)
となり、したがって Xn は X に分布収束する。
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