円上の一点での接線の方程式を求める
説明
円 $x^2+y^2=r^2$の上の一点$(x_{1},y_{1})$での接線の方程式を求めよう。$y_{1}\neq 0$の場合と$y_{1}=0$の場合に分けられる。
$y_{1}\neq 0$
円の中心から接点までの傾きは$\dfrac{y_{1}}{x_{1}}$だ。互いに垂直な二直線の傾きの積は-1なので、接線の傾きは$-\dfrac{x_{1}}{y_{1}}$である。点$(x_{1},y_{1})$を通り、傾きが$-\dfrac{x_{1}}{y_{1}}$の直線の方程式は
$$y-y_{1}=-\frac{x_{1}}{y_{1}}(x-x_{1})$$
$$\implies y_{1}y-y_{1}^2=-x_{1}x+x_{1}^2$$
$$\implies x_{1}x+y_{1}y=x_{1}^2+y_{1}^2=r^2$$
だから、$y_{1}\neq 0$のとき接線の方程式は
$$x_{1}x+y_{1}y=r^2$$
$y_{1}=0$
図を見るとわかるように、$(x_{1},0)$のとき$x=x_{1}=\pm r$である。でも、$y_{1}\neq 0$のときの接線の方程式に$y_{1}=0$を代入すると同じ形が出る。つまり$y_{1}\neq 0$のときでも$y_{1}=0$のときでも同じ式が当てはまる。だから、円$x^2+y^2=r^2$の上の一点$(x_{1},y_{1})$での接線の方程式は$x_{1}x+y_{1}y=r^2$である。