物理学における微分作用素とは?
📂数理物理学物理学における微分作用素とは?
説明
微分方程式を解く方法の一つに、微分演算子を使って解く方法がある。微分演算子Dを以下のように定義しよう。
D:=dxd
微分される変数を明確に表示する時は、Dxのように記される。偏微分においては、以下のように表される。
∂x:=∂x∂,∂y=∂y∂
微分演算子を使えば、微分方程式は以下のように表される。
y′′+4y′−y=0⟹D2y+4Dy−y=0(D2+4D−1)y=0
ここで、y=0の解が物理的に意味がない。したがって、微分方程式の解はDy=ryを満たす定数rに関する二次方程式
r2+4r−1=0
を解くことに変わる。Dy=ryを解くことは固有値問題であるため、実質的に固有値問題を解けば微分方程式を解いたことになる。微分演算子は微分が含まれているので、操作の順序に特に注意が必要だ。例えば、Dとxは交換できず、Dx=xDとなる。yをxに関する関数とすると、
Dxy=D(xy)=dxd(xy)=y+xy′=y+xDy=(xD+1)y
であるため、
Dx=xD+1
である。微分演算子について、以下のような有用な性質がある。
性質
D(D+x)(D−a)(D−b)=(D−b)(D−a)(D+1)(D2−D+1)Dx(D−x)(D+x)(D+x)(D−x)=D2+xD+1=D2−(a+b)D+ab=D3+1=xD+1=D2−x2+1=D2−x2−1(a)(b)(c)(d)(e)(f)
証明
証明方法が同じであるため、いくつかの証明過程を省略する。
(a)
D(D+x)y=D(y′+xy)=y′′+y+xy′=D2y+xDy+y=(D2+xD+1)y
したがって、
D(D+x)=D2+xD+1
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(b)
(D−a)(D−b)y=(D−a)(y′−by)=y′′−ay′−by′+aby=D2y−(a+b)Dy+aby=[D2−(a+b)D+ab]y=[D2−(b+a)D+ba]y=(D−b)(D−a)y
したがって、
(D−a)(D−b)=(D−b)(D−a)=D2−(a+b)D+ab
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(e)
(D−x)(D+x)y=(D−x)(y′+xy)=y′′−xy′+y+xy′−x2y=D2y+(1−x2)y=(D2−x2+1)y
したがって、
(D−x)(D+x)=D2−x2+1
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