ベッセル関数が解である微分方程式
📂微分方程式ベッセル関数が解である微分方程式
定理
定理1
ベッセル方程式と少し違う次のような微分方程式が与えられているとしよう。
ory′′+x1−2ay′+[(bcxc−1)2+x2a2−ν2c2]y=x2y′′+(1−2a)xy′+[b2c2x2c+(a2−ν2c2)]y= 0 0
そしてZν(x)をJν(x)とNν(x)の任意の線型結合だとする。すると、与えられた微分方程式の解は次のようになる。
y=xaZν(bxc)=xa[AJν(bxc)+BNν(bxc)]
ν、a、b、c、A、Bは定数である。
定理2
x2y′′+xy′+(K2x2−ν2)y=0
上の微分方程式の一般解は次のようになる。
y=AJν(Kx)+BNν(Kx)
説明
ベッセル方程式
x2y′′+xy′+(x2−ν2)y=x(xy′)′+(x2−ν2)y=y′′+x1y′+(1−x2ν2)y= 0 0 0
ベッセル方程式と全く同じではない微分方程式でも、解をベッセル関数で表現できることは、様々な微分方程式を解く際に非常に大きな助けとなる。例えば、
3xy′′+y′+12y=xy′′+2y′+4y=y′′+9xy= 0 0 0
このような微分方程式は、ベッセル方程式と全く同じ形ではないが、依然として解をベッセル関数で表現できる。その解は次のようになる。
y=y=y= x1/3Z2/3(4x1/2)=x1/3[AJ2/3(4x1/2)+BN2/3(4x1/2)] x−1/2Z1(4x1/2)=x−1/2[AJ1(4x1/2)+BN1(4x1/2)] x1/2Z1/3(2x3/2)=x1/2[AJ1/3(2x3/2)+BN1/3(2x3/2)]
証明
証明1
y=xaJν(bxc)に対して成立することだけ示せば十分である。まず、y′、y′′を求めると次のようになる。
y=y′=y′′= xaJν(bxc) axa−1Jν(bxc)+bcxa+c−1Jν′(bxc) a(a−1)xa−2Jν(bxc)+abcxa+c−2Jν′(bxc)+(a+c−1)bcxa+c−2Jν′(bxc)+b2c2xa+2c−2Jν′′(bxc)
これを(1)に代入すると
[a(a−1)xaJν(bxc)+abcxa+cJν′(bxc)+(a+c−1)bcxa+cJν′(bxc)+b2c2xa+2cJν′′(bxc)]+[(1−2a)axaJν(bxc)+(1−2a)bcxa+cJν′(bxc)]+[b2c2xa+2cJν(bxc)+(a2−ν2c2)xaJν(bxc)]=0
微分係数に従って整理すると
(a2−a+a−2a2+b2c2x2c+a2−ν2c2)xaJν(bxc)+(abc+abc+bc2−bc+bc−2abc)xa+cJν′(bxc)+(b2c2x2c)xaJν′′(bxc)=0
両辺にxa1を掛けて係数を整理すると
⟹c2(b2x2c−ν2)Jν(bxc)+c2(bxc)Jν′(bxc)+c2(b2x2c)Jν′′(bxc)=(b2x2c−ν2)Jν(bxc)+(bxc)Jν′(bxc)+(b2x2c)Jν′′(bxc)= 0 0
ここでbxc=z、Jν(z)=yと置き換えよう。そうすれば上の式から次を得る。
⟹(z2−ν2)y+zy′+z2y′′=x2y′′+xy′+(x2−ν2)y= 0 0
これはベッセル方程式であり、ベッセル関数はベッセル方程式の解であるため、上の式は成立する。
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証明2
x2dx2d2y+xdxdy+(x2−ν2)y=0
上のベッセル微分方程式の一般解はy=AJν(Kx)+BNν(Kx)である。方程式と一般解にx=Kxを代入すると下のようになる。
K2x2d(Kx)2d2y+Kxd(Kx)dy+(K2x2−ν2)y=0
上の微分方程式の一般解はy=AJν(Kx)+BNν(x)である。微分方程式の定数を整理すると
x2dx2d2y+xdxdy+(K2x2−ν2)y=0
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