オイラー・マスケローニ定数の収束性の証明
📂関数オイラー・マスケローニ定数の収束性の証明
定理
γ=n→∞lim(k=1∑n(k1)−lnn)=0.577215664⋯
説明
リーマン・ゼータ関数と関連づけるとγ 0番目のスティルチェス定数 γ0であることもある。γは短くオイラー定数とも呼ばれ、ガンマ関数と深い関係がある。正確な値はさておき、とりあえず収束はするのだろうか?lnnと調和級数 k=1∑n(k1) が発散するので
n→∞lim(k=1∑n(k1)−lnn)
の存在が自明ではない。
ちなみにこの数は世に出てから300年近く経つが、まだ有理数か無理数かは分かっていない。
証明
シーケンス γn:=k=1∑n(k1)−lnnを考えよう。
γ1=1であり、
Γn=k=1∑n−1(k1)−∫1nx1dx+n1

グラフで表すと、γnはy=x1の上の面積をx=1からx=nまで全て足し、それにn1を足したものと同じだ。
k=1∑n−1(k1)−∫1nx1dx>0
だから、γn>0である。一方、
γn+1=====k=1∑n+1k1+0−ln(n+1)k=1∑nk1+n+11+(lnn−lnn)−ln(n+1)k=1∑nk1−lnn+n+11+lnn−ln(n+1)γn+n+11−lnnn+1γn+n+11−∫nn+1x1dx
n+11<∫nn+1x1dxであるので、
Γn+1=γn+n+11−∫nn+1x1dx<γn
つまり、γnは減少数列である。自然数 nに対してγn>0が成立しγnが減少数列であるので、γnは収束する。
■