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グラフ理論における次数 📂グラフ理論

グラフ理論における次数

定義 1

有向グラフ GGが与えられているとしよう。

エッジ vwvwが存在する場合、エッジはvvから出てwwに入ると言われる。

  • 頂点 vvに入るエッジの数を入力次数indegreeと呼び、deg(v)\deg^{-} (v)として表される。
  • 頂点 vvから出るエッジの数を出力次数outdegreeと呼び、deg+(v)\deg^{+}(v)として表される。
  • deg(v)=0\deg^{-} (v) = 0である頂点をソースsourcedeg+(v)=0\deg^{+} (v) = 0である頂点をシンクsinkと言う。ソースでもシンクでもない点をインターナルinternalと呼ぶ。

エッジ vwvwが存在する場合、頂点 v,wv,wはエッジ vwvw接続されているincidentと言われる。

  • 頂点 vvに接続されているエッジの数を次数degreeと呼び、deg(v)\deg (v)として表される。
  • 次数が00である頂点を孤立頂点isolated Vertexと言う。
  • 次数が11である頂点をエンド頂点end Vertexと言う。

グラフGGの最大次数をΔ(G)\Delta (G)、最小次数をδ(G)\delta (G)として表現する。

説明

ちなみに、接続されているという表現はそれほど好ましい言い回しではない。二つの頂点 v,wv,wがエッジeeによって繋がれている場合、vvww隣接しているadjacentと表現され、接続されているという言葉はエッジeeに接続されているv,wv,wを描写するために使われる。もともと形容詞のIncidentは、付随する、従うなどの意味で使われる英単語だ。

次数の概念は、長い間多くの関心を集めてきたが、特に純粋数学ではシンプルなグラフがよく扱われるため、次数に関する研究が多い。

有向グラフ

例えば、次のグラフでは、赤色が入力次数、青色が出力次数を示す。もちろん、入力次数と出力次数の合計は同じである。

20200130\_151646.png

ここで、入力次数が00の頂点をソースと言う。入るものがなく、出るだけである点から、ソースという名前は適切だと考えられる。これは動力学でのシンク、ソースと似ている。

次数

例えば、次のグラフで、各頂点の次数を計算することができる。有向グラフを単純なグラフとして表した場合、入力次数と出力次数の合計と同じであることを確認しよう。[ : このように方向性をなくしたグラフは、元の有向グラフの基底グラフunderlying graphと言われる。]

20200130\_151653.png 次のグラフでは、頂点CCFFはエンド頂点、HHは孤立頂点だ。

20200130\_150454.png

応用数学では、HHがなければ、つまりネットワークが完全に接続されている場合、DDのようなノードをハブと呼ぶ。通常、ハブはネットワーク全体に大きな影響を与えるか、すべての通信を中継することができる要素を描写する。

レギュラーグラフ

特に、すべての頂点の次数が同じであるグラフ、δ(G)=Δ(G)\delta (G) = \Delta (G)と表示される、をレギュラーグラフと呼ぶ。


  1. Wilson. (1970). グラフ理論入門: p12. ↩︎