ベクトル値関数の導関数
📂多変数ベクトル解析ベクトル値関数の導関数
定義
ベクトル関数 r:I⊂R→R3について、以下の極限が存在すれば、rは**tで微分可能である**と言い、その値をrのtでの微分係数derivativeという。
dtdr=r′(t):=h→0limhr(t+h)−r(t)
すべてのt∈Iについてr′(t)が存在すれば、rは**Iで微分可能であると言う。rがIで微分可能なとき、I上で定義されたr′をrの導関数**derivativeという。
説明
スカラー函数f:R→Rに対する導関数の定義をそのまま拡張したものである。
f′(a):=h→0limhf(a+h)−f(a)
定義でR3ではなくRnでも同じ方法で定義される。以下の定理によってm系導関数は次のようになる。
r(m)(t)=(f(m)(t),g(m)(t),h(m)(t))
定理
微分可能な関数fi:R→Rについてr(t)=(f1(t),…,fn(t))であれば、
r′(t)=(f1′(t),…,fn′(t))
証明
簡単な計算で示すことができる。極限の定義によって、
r′(t)=h→0limhr(t+h)−r(t)=h→0limh(f1(t+h),…,fn(t+h))−(f(t),…,fn(t))=h→0lim(hf1(t+h)−f1(t),…,hfn(t+h)−fn(t))=(h→0limhf1(t+h)−f1(t),…,h→0limhfn(t+h)−fn(t))=(f1′(t),…,fn′(t))
性質
二つのベクトル関数u,v:R→Rnとスカラー関数f:R→R、定数c∈Rについて次が成り立つ。
1. 線形性: dtd[u(t)±v(t)]=u′(t)±v′(t)
2. 線形性: dtd[cu(t)]=cu′(t)
3. 積の微分法: dtd[f(t)u(t)]=f′(t)u(t)+f(t)u′(t)
4. 内積の微分法: dtd[u(t)⋅v(t)]=u′(t)⋅v(t)+u(t)⋅v′(t)
5. 外積の微分法: dtd[u(t)×v(t)]=u′(t)×v(t)+u(t)×v′(t)
6. 連鎖律: dtd[u(f(t))]=u′(f(t))f′(t)