一般的な平行六面体の定義
定義
$n$個の線形独立なベクトル$y_{1},\ \cdots,\ y_{n} \in \mathbb{R}^n$が与えられたとする。すると、以下の集合$P$をパラレルピペドparallelepipedと呼ぶ。
$$ P = \left\{ \sum \limits_{j=1}^{n} \lambda_{j} y_{j} \ \ \Big| \quad 0\le \lambda_{j} \le 1 \right\} $$
説明
上記のように定義すると、原点を頂点vertexとして含むことになる。簡単に言うと、係数が1以下で構成されるすべての線形組み合わせの集合である。
$n=3$の場合は平行六面体になり、$n=2$の場合は平行四辺形になる。
図で示される平行四辺形(平行六面体)の境界と内部のすべての点の集合が、上述の$P$と同じである。
また、$x\in \mathbb{R}^{n}$について$x+P$は$P$を平行移動した集合になり、$x+P$は$x$を頂点の一つとして持つ。
$P$の中心centerを$c(P)$と表そう。すると、次が成り立つ。
$$ c(P)=\frac{1}{2}\left(y_{1}+\cdots+y_{n} \right) $$
二次元で平行四辺形の場合を思い浮かべれば、すぐに納得できるだろう。$x$だけ平行移動した場合は以下のようになる。
$$ c(x+P)=x+\frac{1}{2}\left( y_{1} + \cdots y_{n} \right) $$