ソボレフ空間はバナッハ空間であることの証明ソボレフ空間はバナッハ空間であることの証明
定理
ソボレフ空間 Wm,pはバナッハ空間だ。
説明
ノルムが定義されていて完備な空間をバナッハ空間という。ソボレフ空間を定義する時に、ノルムも一緒に定義したから、完備であることを確認すればいい。したがって、Wm,p内のコーシー数列がWm,p内で収束することを示せばいい。証明は比較的簡単だ。
証明
Ω⊂Rnを開集合とする。{un}をWm,p内のコーシー数列とする。
ソボレフ空間の定義
Wm,p(Ω):={u∈Lp(Ω):Dαu∈Lp(Ω), 0≤∣α∣≤m}
この時、Dαuはuの弱微分だ。
その時、Wm,pの定義により、{Dαun}は0≤∣α∣≤mに対するLp空間のコーシー数列だ。Lpは完備空間なので、両方のコーシー数列は収束する。その極限をそれぞれu、uαとする。
un→uin Lp
Dαun→uαfor 0≤∣α∣≤min Lp
そして、un∈Lp(Ω)⊂Lloc1(Ω)は局所的に可積分なので、対応する超関数Tun∈D′(Ω)がある。
Tun(ϕ)=∫Ωun(x)ϕ(x)dx,ϕ∈D(Ω)
すると、
∣Tun(ϕ)−Tu(ϕ)∣≤∫∣un(x)−u(x)∣∣ϕ(x)∣dx≤∥un−u∥p ∥ϕ∥p′
最初の不等式は絶対値の性質によって成り立ち、2番目の不等式はヘルダーの不等式によって成り立つ。p′はpの共役指数だ。そしてun→uであるので、上の式は0に収束する。
Tun(ϕ)→Tu(ϕ),∀ϕ∈D(Ω) as n→∞
同様に、以下の式も成り立つことを確認できる。
TDαun(ϕ)→Tuα(ϕ)
今、Tuαを計算してみよう。
Tuα(ϕ)=== n→∞limTDαun(ϕ) n→∞lim(−1)∣α∣Tun(Dαϕ) (−1)∣α∣Tu(Dαϕ)
最初の式は(2)によって成り立つ。超関数の微分を定義する時にしたように部分積分を使うと、TDαun(ϕ)=Tun(Dαϕ)となり、2番目の式が成り立つことが容易に示せる。3番目の式は(1)によって成り立つ。弱微分の定義によって、uαとDαuは0≤∣α∣≤mに関してdistributional senseで同じだ。したがって、Dαun→uα=Dαuだ。今、∥un−u∥m,pが0に収束するかを確認すれば、証明は終わる。1≤p<∞時、
n→∞lim∥un−u∥m,pp==== n→∞lim0≤∣α∣≤m∑∥Dαun−Dαu∥pp 0≤∣α∣≤m∑∥uα−Dαu∥pp 0≤∣α∣≤m∑∥Dαu−Dαu∥pp 0
p=∞時も同様に、
n→∞lim∥un−u∥m,p==== n→∞lim0≤∣α∣≤mmax∥Dαun−Dαu∥∞ n→∞lim0≤∣α∣≤mmax∥uα−Dαu∥∞ n→∞lim0≤∣α∣≤mmax∥Dαu−Dαu∥∞ 0
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