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数学における埋め込み、挿入写像 📂バナッハ空間

数学における埋め込み、挿入写像

  • imbeddingとembeddingは同じ意味だ。
  • 埋め込みは、挿入、埋め込み、組み込み、埋めるなどと訳される。

定義1

$(X, \left\| \cdot \right\|_{X}), (Y, \left\| \cdot \right\|_{Y})$がノルム空間だとしよう。$X$と$Y$に対して、以下の二つの条件が成り立つ場合、$X$が$Y$に埋め込まれているimbeddedと言い、$I : X \to Y$を埋め込みimbeddingという。

  • $X$が$Y$の部分空間である。

  • すべての$x \in X$に対して、$Ix = x$で定義された恒等作用素$I : X \to Y$が連続である。

説明

恒等作用素は線形なので、二番目の条件は$I$が有界であることと同値である。したがって、次のように書き換えることができる。

$$ \exists M \gt 0 \text{ such that } \left\| Ix \right\|_{{Y}} \le M \left\| x \right\|_{X},\quad x \in X $$

埋め込み演算子$I$がコンパクトである場合、$X$が$Y$内にコンパクトに埋め込まれているcompactly imbeddedと言う。

$f : X \to Y$が等距離埋め込みであるということは、$f : X \to f(X)$が等距離写像であるということである。定理2によれば、すべての距離空間は完備距離空間に等距離埋め込みが可能であることがわかる。つまり、すべての距離空間は完備距離空間の部分集合として扱うことができる。

定理

定理1

$X, Y$を距離空間としよう。$f : X \to Y$を等距離写像としよう。すると$f$は埋め込みである。

定理2

$(X, d_{X})$を距離空間としよう。$(Y,d_{Y})$を完備距離空間としよう。すると、等距離埋め込み$f : X \to Y$が存在する。

参照


  1. Robert A. Adams and John J. F. Foutnier, Sobolev Space (第2版, 2003), p9 ↩︎