ミンコフスキーの不等式
📂ルベーグ空間ミンコフスキーの不等式
定理
Ω⊂Rnを開集合とし、0<p<1とする。もしu,v∈Lp(Ω)ならばu+v∈Lp(Ω)である。
説明
これはミンコフスキーの逆不等式と呼ばれる。ミンコフスキーの不等式命題の逆ではなく、不等式の向きが逆であることを意味する。
ミンコフスキーの不等式は、1≤p<∞のときに定義された∥⋅∥pが三角不等式を満たしLp空間のノルムになることを示している。
しかし、逆ミンコフスキーの不等式の場合、0<p<1のときに∥⋅∥pがノルムの定義を満たさず、Lpはノルム空間ではないことを示している。
証明
u=v=0の場合は自明に成立するので、少なくとも一つのu,vが0ではないと仮定する。∥∣u∣+∣v∣∥ppを計算するために、式を整理すると
また、u,vの少なくとも一つが0ではないと仮定したので、
この時点で、p′は共役指数として定義される。したがって、(p−1)p′=pであり、∣u∣,∣v∣∈Lpの場合は、∣u∣+∣v∣∈Lpであるので、
上記の二つの不等式から次のことを得る。
これは逆ヘルダーの不等式が成り立つための十分条件である。
逆ヘルダーの不等式
0<p<1であり、p′=p−1p<0とする。もしf∈Lp(Ω)、fg∈L1(Ω)であり、
ならば、以下の不等式が成り立つ:
f=uとし、g=(∣u∣+∣v∣)p−1とする。
同様に、f=vとし、g=(∣u∣+∣v∣)p−1とする。
上記の二つの不等式を(1)に代入すると、
両辺に∥∣u∣+∣v∣∥p−p/p′をかけるとp−p′p=1となるので、
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