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コーシー数列 📂解析学

コーシー数列

定義

全ての$\varepsilon > 0$に対して、$n , m \ge N \implies | x_{n} - x_{m} | < \varepsilon$を満たす$N \in \mathbb{N}$が存在する場合、列$\left\{ x_{n} \right\}_{n \in \mathbb{N}}$はコーシーと言われる。

定理

コーシー列と収束する列は同値である。

説明

発散しながらも重要な列はあまりないことを考えると、ここに名前を付けた「コーシー」は素晴らしい学者だったと推測できる。高校を卒業して間もない学生でも、「コーシー-シュワルツの不等式」という言葉を聞いたことがあるだろうから、全く馴染みがないわけではないはずです。ちなみにコーシーのあだ名は「解析学の父」だ。

$| x_{n} - x_{m} | < \varepsilon$という表現は、収束性にのみ執着する表現とも言える。コーシー列は、方程式を満たす限り、どこに収束するかは関係ない。これは逆に言えば、収束するところが決まっていれば、論理展開が楽になることを意味している。

すでに$\displaystyle x := \lim_{n \to \infty} x_{n}$としていれば収束性は保証されているので、$x$が適切な集合に属していることを示すことが問題となる。しかし、それが難しい場合は、コーシー列$x_{n}$が$x$に収束することを示す方が良い。収束判定法はたくさん知られており、通常は$x_{n}$のような列は収束することが期待されるため、この方法の方がよく簡単である。