グリーンの定理、部分積分の公式
定理
$U\subset \mathbb{R}^{n}$を開集合としよう。$u : \bar{U} \to \mathbb{R}$で、$u \in C^1(\bar{U})$とする。$\nu$を外向き単位法線ベクトルとしよう。それでは、以下の式が成り立つ。
$$ \begin{equation} \int_{U} u_{x_{i}}dx=\int _{\partial U} u\nu^{i} dS\quad (i=1,\dots, n) \label{eq1} \end{equation} $$
これを全ての$i$に対して合計すると、以下の式を得る。各$u^{1} \in C^{1}(\bar{U})$に対して、$\mathbf{u} = (u^{1},\dots,u^{n}) : \bar{U} \to \mathbb{R}^{n}$とするならば、
$$ \int_{U} \nabla \cdot \mathbf{u} dx = \int_{\partial U} \mathbf{u} \cdot \nu dS $$
この結果は グリーン-ガウスの定理Green-Gauss theoremまたは発散定理divergence theoremと言われる。
系: 部分積分公式
$u, v \in C^1(\bar{U})$としよう。それでは、以下の式が成立する。
$$ \int_{U} u_{x_{i}}vdx = -\int_{U} uv_{x_{i}}dx + \int_{\partial U} uv\nu^{i} dS\quad (i=1,\dots , n) $$
証明
$\eqref{eq1}$に対して$u$の代わりに$uv$を適用して得られる。
$$ \int_{U} (uv)_{x_{i}} dx = \int_{U} u_{x_{i}}v dx +\int_{U} uv_{x_{i}} dx =\int _{\partial U} u v\nu ^{i} dS $$
並び替えると、以下のようになる。
$$ \int_{U} u_{x_{i}}v dx =-\int_{U} uv_{x_{i}} dx + \int _{\partial U} uv \nu ^{i} dS $$
■