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周期関数の一周期にわたる積分は、積分区間に関わらず常に同じ値を持つ 📂関数

周期関数の一周期にわたる積分は、積分区間に関わらず常に同じ値を持つ

定理

ff2L2L-周期関数としよう。すると、以下の値はaaの値に関わらず一定だ。

aa+2Lf(t)dt \int_{a}^{a+2L}f(t)dt

説明

周期関数の定義によれば、これは当然の事実だ。この事実から、周期関数を積分する際に積分区間を変えるなどのテクニックを使うことができる。

また、関数の平均値と関連付けて考えると、周期関数の1周期の平均は一定という意味であり、これも周期関数の定義を考えれば非常に当然の事実だ。

証明

g(a)=aa+2Lf(t)dt\displaystyle g(a)=\int_{a}^{a+2L} f(t)dtとしよう。g(a)g(a)aaで微分して00が出れば証明完了だ。まず積分区間を次のように分けよう。

g(a)=0a+2Lf(t)dt0af(t)dt g(a)=\int_{0}^{a+2L}f(t)dt - \int_{0}^a f(t)dt

すると、微分積分学の基本定理により次が成立する。

g(a)=f(a+2L)f(a) g^{\prime}(a)= f(a+2L) - f(a)

ここで、ffの条件によりf(t+2L)=f(t)f(t+2L)=f(t)なので、次を得る。

g(a)=0 g^{\prime}(a)=0