自己密度と強磁性体
説明1
見た目では磁性がない物体があるとしよう。この物体を原子レベルまで詳しく見ると、核の周りを回る電子によって微小な電流が生じ、これが磁気現象を引き起こす。それぞれの原子には非常に小さな磁気双極子が生まれることになる。しかし、原子の向きが全てバラバラなため、これらの双極子モーメントを全て足すと$0$になる。
$$ \mathbf{m}_{\text{net}}=0 $$
だから、巨視的に見ると、物体は磁性を示さないことになる。でも、外部に磁場がある場合、各双極子が同じ方向に整列する。小さな双極子たちでも、全て同じ方向を向けば、表面に効果が現れる。つまり、物体に磁性が生じるということだ。
外部磁場によって磁気双極子が整列し、物体が磁性を持つ場合、物体が磁化されたmagnetizedという。外部磁場によって物体がどのように影響を受けるかによって、物体を三つに分類することができる。
- 双極子が外部磁場と同じ方向に整列する場合、常磁性体paramagnet
- 双極子が外部磁場と反対方向に整列する場合、反磁性体diamagnet
- 外部磁場が消えても物体が磁性を継続して示す場合、強磁性体ferromagnet
しかし、このように磁化の程度を話すには、双極子だけでは不適切だ。あまりにも微視的すぎて、磁気双極子を一つ一つ数えることができない。そのため、偏極密度を定義したように、磁化密度magnetizationを定義する。単位体積あたりの磁気双極子モーメントを$\mathbf{M}$と表記する。
$$ \mathbf{M} := \dfrac{\text{magnetic dipole moment}}{\text{unit volume}} $$
磁化密度$\mathbf{M}$が大きいほど、外部磁場がある時、物体は強い磁性を示す。
David J. Griffiths, 기초전자기학(Introduction to Electrodynamics, 김진승 역) (4th Edition1 2014), p285-293 ↩︎