リーマン積分可能な関数のフーリエ級数は収束する
📂フーリエ解析リーマン積分可能な関数のフーリエ級数は収束する
定理[^1]
関数 fが区間 [−L, L)でリーマン積分可能とする。それでは、連続点 tにおいて、fのフーリエ級数 N→∞limSNf(t)は f(t)に収束する。
N→∞limSNf(t)=f(t)
この時
SNf(t)a0anbn=2a0+n=1∑N(ancosLnπt+bnsinLnπt)=L1∫−LLf(t)dt=L1∫−LLf(t)cosLnπtdt=L1∫−LLf(t)sinLnπtdt
証明
ストラテジー: N→∞limSNf(t)−f(t)=0を示すことにより証明を終える。
フーリエ級数とディリクレカーネルの関係
SNf(t)=L1∫−LLf(x)DN(Lπ(x−t))dx
上記の事実から、次の式を得る。
N→∞limSNf(t)−f(t)=N→∞limL1∫−LLf(x)DN(Lπ(x−t))dx−f(t)
ディリクレカーネルの積分
L1∫−LLDN(Lπ(x−t))dx=1
上記の式の両辺に f(t)を掛けると、次の式が得られる。
L1∫−LLf(t)DN(Lπ(x−t))dx=f(t)
これを (1)に代入して整理すると、次のようになる。
N→∞limSNf(t)−f(t)=N→∞limL1∫−LLf(x)DN(Lπ(x−t))dx−f(t)=N→∞limL1∫−LLf(x)DN(Lπ(x−t))dx−L1∫−LLf(t)DN(Lπ(x−t))dx=N→∞limL1∫−LL[f(x)−f(t)]DN(Lπ(x−t))dx
ここで、x−t=λで置き換えると、次のようになる。
N→∞limL1∫−L−tL−t[f(λ+t)−f(t)]DN(Lπλ)dλ
f(x)が tで連続であるため、定義により、s,t∈[−L, L)、ε>0に対して次を満たす δ>0が存在する。
∃δ>0s.t. ∣s−t∣<δ⟹∣f(s)−f(t)∣<ε
ディリクレ核はディラックデルタ関数に収束する
n→∞limDn(t)=δ(t)
そして、上記の事実により、固定された正の数 δ>0に対し、∣x∣>δかつN>nの時、DN(Lπx)<εとなる自然数 nが存在する。
∃n∈Ns.t. ∣x∣>δ, N>n⟹DN(Lπx)<ε
また、f(x)がリーマン積分可能だと仮定されているので、有界である。従って、∣f(t)∣<Mを満たす実数 Mが存在する。
∃Ms.t. ∣f(t)∣<M
今、(2)の積分範囲を分割すると、以下の不等式が得られる。
∣N→∞limSNf(t)−f(t)∣=N→∞limL1∫−L−tL−t[f(λ+t)−f(t)]DN(Lπλ)dλ≤N→∞limL1[∫−δδ[f(λ+t)−f(t)]DN(Lπλ)dλ+∫λ∈/[−δ,δ][f(λ+t)−f(t)]DN(Lπλ)dλ]
ここで、最初の項に (3)の条件を使い、2番目の項に (4)、(5)の条件を使うと、次のようになる。
N→∞limL1[∫−δδ[f(λ+t)−f(t)]DN(Lπλ)dλ+∫λ∈/[−δ,δ][f(λ+t)−f(t)]DN(Lπλ)dλ]≤N→∞limL1[∫−δδϵDN(Lπλ)dλ+2Mϵ]=N→∞limLϵ(∫−δδDN(Lπλ)dλ+2M)=ε′
上記の式は、全ての ε>0に対して成立しなければならないので、全ての ε′>0に対しても成立する必要がある。従って、次の式を得る。
N→∞limSNf(t)−f(t)=0
したがって、fのフーリエ級数は、連続点 tで fに収束する。
N→∞limSNf(t)=21a0+n=1∑∞(ancosLnπt+bnsinLnπt)=f(t)
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