ルジャンドル多項式の直交性
📂関数ルジャンドル多項式の直交性
概要
区間[−1, 1]で、ルジャンドル多項式は直交集合を成す。
∫−11Pl(x)Pm(x)dx=2l+12δlm(l,m=0,1,2,…)
証明
Case 1: l=m
ルジャンドル微分方程式
次の微分方程式をルジャンドル微分方程式という。
dxd[(1−x)2dxdy]+l(l+1)y=0
ルジャンドル多項式はルジャンドル微分方程式の解だから、上の式を満たす。式にPlとPmを代入すると、
dxd[(1−x2)Pl′(x)]+l(l+1)Pl(x)dxd[(1−x2)Pm′(x)]+m(m+1)Pm(x)=0=0
二つの式にそれぞれPm(x)、Pl(x)をかけて、引くと次のものが得られる。
Pmdxd[(1−x2)Pl′]−Pldxd[(1−x2)Pm′]+[l(l+1)−m(m+1)]PlPm=0
一方、次の式が成り立つ。
dxd[(1−x2)(PmPl′−PlPm′)]=dxd[(1−x2)Pl′Pm]−dxd[(1−x2)Pm′Pl]
ここで青色に塗られた部分を一つの関数と考えて、積の微分法で式を展開すると次が得られる。
dxd[(1−x2)Pl′]Pm+(1−x2)Pl′Pm′−dxd[(1−x2)Pm′]Pl−(1−x2)Pm′Pl′=dxd[(1−x2)Pl′]Pm−dxd[(1−x2)Pm′]Pl
これは(1)の最初の2項と同じだ。従って(1)を下のように整理することができる。
dxd[(1−x2)(PmPl′−PlPm′)]+[l(l+1)−m(m+1)]PlPm=0
両辺を区間[−1,1]に対して積分すると、
(1−x2)(PmPl′−PlPm′)−11+[l(l+1)−m(m+1)]∫−11Pl(x)Pm(x)dx=0
最初の項は(1−x2)x=±1=0だから0になる。l,mの条件によって、2項目の積分前の定数は絶対0になり得ない。よって、次が得られる。
∫−11Pl(x)Pm(x)dx=0
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Case 2: l=m
ルジャンドル多項式の再帰関係
lPl(x)=xPl′(x)−Pl−1′(x)
上の式の両辺にPl(x)をかけて積分すると、
l∫−11[Pl(x)]2dx=∫−11xPl(x)Pl′(x)dx−∫−11Pl(x)Pl−1′(x)dx.
ここでPl−1′(x)はl−2次の多項式であり、ルジャンドル多項式は自分より次数が低い多項式と直交するので、右辺の最後の項は0だ。右辺の最初の項は部分積分で解くことができる。
∫−11xPl(x)Pl′(x)dx=∫−112x[2Pl(x)Pl′(x)]dx=2x[Pl(x)]2−11−21∫−11[Pl(x)]2dx=1−21∫−11[Pl(x)]2dx.
3番目の等式はPl(1)=1によって成り立つ。従って、(3)を(2)に代入すると、
⟹l∫−11[Pl(x)]2dx∫−11[Pl(x)]2dx=1−21∫−11[Pl(x)]2dx=2l+12
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