自己回帰過程
モデル 1
白色雑音 $\left\{ e_{t} \right\}_{t \in \mathbb{N}}$ について、$Y_{t} := \phi_{1} Y_{t-1} + \phi_{2} Y_{t-2} + \cdots + \phi_{p} Y_{t-p} + e_{t}$ として定義される $\left\{ Y_{t} \right\}_{ t \in \mathbb{N} }$ を $p$次の自己回帰過程 $AR(p)$ と呼ぶ。
- (1): $AR(1) : Y_{t} = \phi Y_{t-1} + e_{t}$
- (2): $AR(2) : Y_{t} = \phi_{1} Y_{t-1} + \phi_{2} Y_{t-2} + e_{t}$
- (p): $AR(p) : Y_{t} = \phi_{1} Y_{t-1} + \phi_{2} Y_{t-2} + \cdots + \phi_{p} Y_{t-p} + e_{t}$
- (∞): $AR( \infty ) : Y_{t} = e_{t} + \phi_{1} Y_{t-1} + \phi_{2} Y_{t-2} + \cdots $
- $\mathbb{N}$ は 自然数の集合 $\left\{ 1, 2, 3 , \cdots \right\}$ を意味する。
説明
$AR(p)$ を「自己回帰過程」と呼ぶ理由は、文字通り以前の時点の自分自身を独立変数のように見る回帰式の形をとるからだ。変数間の独立性を仮定することは明らかにない。また、定常性を必要としないが、例えば$AR(1) : Y_{t} = \phi Y_{t-1} + e_{t}$が増加、減少、または振動などの単純な動きを示すことは容易に推測できる。
Cryer. (2008). タイムシリーズ分析: Rの応用(第2版): p66. ↩︎