運動量と衝撃量の関係
📂物理学運動量と衝撃量の関係
定義
運動量
物体の質量と速度の積を運動量と呼び、pで表される。高校の物理では、物体の運動状態を表すために速度vがよく使われるが、大学の物理では運動量pがよく使われる。
p=mv[kg⋅m/s]
速度vがベクトルであるため、運動量もベクトルである。質量mは常に正であるため、速度と運動量の方向は常に同じである。質量が大きいほど、速度の大きさが大きいほど、運動量が大きくなることがわかる。グラフで表すと下の図のようになる。等加速度直線運動の場合は、単に質量mを掛けたものであるから、グラフの形は同じである。

衝突量
物体にかかる力と時間の積を衝突量と呼び、Iで表される。
I=F⋅Δt[N⋅s]
力Fがベクトルであるため、衝突量もベクトルである。時間tは常に正であるため、力と衝突量の方向は常に同じである。力の大きさが大きいほど、力が作用する時間が長いほど、衝突量が大きくなることがわかる。これをグラフで表すと下の図のようになる。

公式
運動量と衝突量の関係
F=I=\ma=mΔtΔv=ΔtmΔv=ΔtΔp F⋅Δt
1番式と2番式から次のことが得られる。
I=F⋅Δt=Δp
式を見るとわかるように、「衝突量は運動量の変化量である」ことがわかる。また、力Fは時間単位の運動量の変化量であることもわかる。