有限次元ベクトル空間のハメル基底
定義 1
ベクトル空間が与えられているとする。
のベクトルとスカラーに対して、をベクトルの線形結合という。
とするとき、の全てのベクトルの線形結合の集合をと呼び、によって生成されたの部分空間とする。
を満たすケースがのみのとき、は線形独立であるという。
有限集合がを満たすならば、は有限次元であるという。
線形独立の集合がを満たすとき、をの基底という。
基底の濃度をの次元という。
説明
ベクトル空間の基底は特に「有限」な線形結合について話すとき、ハメル基底と呼ばれる。有限次元のノルム空間は名前が長いからといって、線形代数を始めるところから知っている親しみやすい空間でもある。だから、普通はこれらがどれほど良い性質を持っているかについての何か真剣な考察をしていなかったはずだ。
ユークリッド空間を考えるなら、上記の事実は事実として受け入れられるが、一般的な空間では必ずしもそうではない。それぞれ証明が必要で、想像以上に難しいことがある。
参照
Kreyszig. (1989). Introductory Functional Analysis with Applications: p54~55. ↩︎