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ユークリッドの証明:素数は無限に存在する 📂整数論

ユークリッドの証明:素数は無限に存在する

定理 1

素数は無限に存在する。

説明

素数が無限であることを証明する方法はいくつかある。その中でも最もシンプルなのが、ユークリッドの方法だ。この証明は単純だけではなく、非常に美しいことでも有名だ。

証明

素数がnn個だけ存在するとしよう。それぞれの素数をp1,p2,,pnp_1, p_2, \cdots , p_nとし、pn+1=p1p2pn+1p_{n+1}=p_1 p_2 \cdots p_n + 1について考える。

  • もしpn+1p_{n+1}が素数ならば、pn+1p_{n+1}は他のいかなる素数とも異なる新しい素数になる。これは仮定に矛盾する。
  • もしpn+1p_{n+1}が素数でなければ、pn+1p_{n+1}は素数q1,q2,,qmq_1, q_2, \cdots , q_mたちの積として表される。しかし、q1q_1もまた素数であるため、p1,p2,,pnp_1, p_2, \cdots , p_nのどれとも異なる。これはq1q_1nn個の素数のうちの一つではない新しい素数という意味だ。これは仮定に矛盾する。

よって、素数は無限に存在する。

参照


  1. Silverman. (2012). A Friendly Introduction to Number Theory (4th Edition): p84. ↩︎