部分群の定義と部分群の判定法
定義 1
群 の部分集合 が群 の演算で群である時、は群 の部分群subgroupと呼ばれる。
定理
部分群の判定法: 群 の空でない部分集合 において、 が の要素の時に も の要素であれば、は の部分群である。つまり、 が の要素の時 も の要素であれば、 は部分群である。
証明
が の要素の時に も の要素であると仮定しよう。すると、 が群になるための3つの条件を満たすか確認すればいい。
- の演算は群 の演算と同じなので、結合法則は自明である。
- としよう。すると、 であり、仮定により の要素になるので、 は単位元を持つ。
- としよう。すると、 であり、仮定により の要素になるので、 の任意の要素 は逆元を持つ。
- 3により、どの要素も逆元を持つことが確認できたので、 としよう。すると、 であり、仮定により の要素になるので、 は演算に対して閉じている。
1~4により、 は群 の演算に対して閉じており、結合法則が成立し、単位元と逆元を持つため、群である。したがって、部分集合 は群 の部分群である。
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Fraleigh. (2003). A first course in abstract algebra(7th Edition): p50. ↩︎