ループの定理の証明
📂位相幾何学ループの定理の証明
定義
O を距離空間 (X,d) の開集合カバーとする。
全ての部分集合 A⊂X が sup{d(a,b) ∣ a,b∈A}<ε を満たし、ある O∈O に対して A⊂O を満たす場合、ε>0 を O に対するルベーグ数lebesgue numberという。
定理
- [1] ルベーグの補助定理: X が集積点コンパクトなら、X の全ての開集合カバー O に対してルベーグ数が存在する。
- [2] ルベーグの定理: X がコンパクトなら、X の全ての開集合カバー O に対してルベーグ数が存在する。
ルベーグ数についての説明は複雑に思えるけど、直感的に考えればそれほど難しくない。というのも、ε>0 という表記が使われていること自体、私達がよく知ってるものと似ているからだ。特に、ルベーグの名前が付いているものは距離空間に関するものだと理解するといい。
コンパクトなら集積点コンパクトだという事実を覚えていれば、どれが定理でどれが補助定理だったか混同することはない。
証明
[1]
全ての ε>0 に対して、
Bd(x,ε)⊈O∈O
を満たす x∈X が存在すると仮定する。
すると、全ての n∈N に対して、
Bd(xn,n1)⊈O∈O
を満たす xn∈X が存在する。O は X の開集合カバーなので、Bd(xn,εn)⊂On を満たす εn>0 と xn∈On∈O が存在する。もし全ての m1<εn に対して xn=xm ならば、
Bd(xm,m1)=Bd(xn,m1)⊂Bd(xn,εn)⊂On
となり、xn=xm が必要だ。つまり、{xn ∣ n∈N} は無限集合であり、X が集積点コンパクトなので、{xn ∣ n∈N} は集積点 a∈X を持つ。O が X の開集合カバーなので、a∈O∈O を満たす開集合 O が存在する。O が開集合なので、Bd(a,δ)⊂O を満たす δ>0 が存在する。a が {xn ∣ n∈N} の集積点なので、Bd(a,2δ) は {xn ∣ n∈N} の無限部分集合を含む。そのため、
n01<2δxn0∈Bd(a,2δ)
を満たす n0∈N が存在する。しかしながら、任意の z∈Bd(xn0,n01) に対して、
d(a,z)≤d(a,xn0)+d(xn0,z)<2δ+n01<2δ+2δ=δ
となり、
Bd(xn0,n01)⊂Bd(a,δ)⊂O∈O
となるが、これは仮定に矛盾する。
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[2]
X が距離空間である場合、X がコンパクトであることと集積点コンパクトであることは同等であるので、X は集積点コンパクトである。[1] ルベーグの補助定理により、X にはルベーグ数がある。
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