同次微分方程式における同次の意味
説明
$$ a_{n}(x)\dfrac{d^ny}{dx^n}+a_{n-1}(x)\dfrac{d^{n-1}y}{dx^{n-1}}+ \cdots + a_{1}(x)\dfrac{dy}{dx}+a_{0}(x)y=f(x) $$
微分方程式が上に示されているように、$f(x)=0$であれば同次homogeneous、$f(x) \ne 0$でなければ非同次non homogenous, inhomogenousとなる。簡単な例として、下記の2次線形微分方程式を考えよ。
$$ ay^{\prime \prime}+by^\prime +cy=g(t) $$
ここで、$g(t)$が$0$なら同次、$0$ではない場合は非同次である。同次という言葉を詳しく説明すると、次数が同じという意味であり、同次方程式は次数が同じ方程式という意味である。ここで、次数が同じとは、従属変数と従属変数の導関数の次数が全て同じであると解釈する。下の式を見よ。
$$ a\left( y^{\prime \prime} \right)^{\color{blue}1}+b\left( y^\prime \right)^{\color{blue}1} + c\left( y \right)^{\color{blue}1} =0 =0 \left( y \right)^{\color{red}1} $$
$$ a\left( y^{\prime \prime} \right)^{\color{blue}1}+b\left( y^\prime \right)^{\color{blue}1} + c\left( y \right)^{\color{blue}1} =g(t) =g(t) \left( y \right)^{\color{red}0} $$
最初の式を見ると、$g(t)=0$のとき、全ての項が従属変数と従属変数の導関数の次数が$1$の式として表現できる。つまり、全ての項の次数が同じになる。だから、同次と呼ぶ。二番目の式を見ると、$0$ではない$g(t)$のため、$g(t)$の項だけ次数が$0$となる。つまり、異なる次数の項が一つ生じる。だから、非同次と呼ぶ。