コンパクトなハウスドルフ空間は正則空間である
📂位相幾何学コンパクトなハウスドルフ空間は正則空間である
定理
- [3]: ハウスドルフ空間Xの二つのコンパクト部分集合A,B⊂XがA∩B=∅である場合、以下を満たす開集合U,V⊂Xが存在する。
A⊂UB⊂VU∩V=∅
解説
定理1と2から、ハウスドルフ空間のコンパクト部分集合は閉集合であることがすぐにわかる。一方、定理4で、コンパクトであることはT4⟹T2の逆を成立させるための追加条件であることがわかる。
証明
コンパクト空間Xに対して、A⊂XがXで閉集合であり、OをAの開被覆としよう。
Aは閉集合なので、O’:=O∪{X∖A}もXの開被覆である。Xはコンパクトなので、
A⊂X⊂i=1⋃nOi
を満たす有限の開被覆{Oi}i=1nが存在する。したがって、Aはコンパクトである。
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ハウスドルフ空間Xにおいて、A⊂Xがコンパクトであり、x∈X∖Aとする。
Xはハウスドルフ空間なので、すべてのy∈Aに対して、以下を満たす開集合Uy,Vy⊂Xが存在する。
y∈Uyx∈VyUy∩Vy=∅
コンパクト部分集合はAに対して、あるn∈Nに対して、
A⊂i=1⋃nUyi
を満たす{yi}i=1nが存在する。集合U,Vを
U:=i=1⋃nUyiV:=i=1⋂nVyi
のように定義すると、U,V⊂Xは開集合であり、U∩V=∅である。一方で、x∈VおよびA⊂Uなので、
x∈V⊂(X∖U)⊂(X∖A)
したがって、すべての開集合V⊂(X∖A)の和集合V⊂(X∖A)⋃V=X∖Aは開集合であり、Aは閉集合である。
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[3]
ハウスドルフ空間Xに対して、コンパクト部分集合A,B⊂XがA∩B=∅であるとする。
するとx∈Bに対して、
A⊂Uxx∈VxUx∩Vx=∅
を満たす開集合Ux,Vx⊂Xが存在する。また、Bはコンパクトなので、B⊂i=1⋃nVxiを満たす{xi}i=1nが存在する。集合U,Vを
U:=i=1⋂nUxiV:=i=1⋃nVxi
のように定義すると、開集合U,Vは以下を満たす。
U∩V=∅A⊂UB⊂V
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コンパクトハウスドルフ空間Xに対して、A,B⊂XがXの部分集合であり、A∩B=∅であるとする。
Xはコンパクト空間なので、A,B⊂Xはコンパクト部分集合であり、定理2によればA,BはXの閉部分集合である。また、Xはハウスドルフ空間なので、定理[3]によれば、コンパクト部分集合A,B⊂Xに対して
A⊂UB⊂VU∩V=∅
を満たす開集合U,V⊂Xが存在する。したがって、Xは正則空間である。
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一方で、定理1、2から、次の帰結を得る。
帰結
コンパクトハウスドルフ空間Xに対して、A⊂XがXで閉集合であることとコンパクトであることは同値である。