局所接続と局所経路接続
定義
$X$ を位相空間としよう。
- $x \in X$ を含む全ての $U$ について $x \in C \subset U$ を満たす開いた連結集合 $C$ が存在する場合、$X$ は $x$ で局所連結であるという。全ての $x \in X$ に対して局所連結なら、$X$ を局所連結空間という。
- $x \in X$ を含む全ての $U$ について $x \in P \subset U$ を満たす開いた道連結集合 $P$ が存在する場合、$X$ は $x$ で局所道連結であるという。全ての $x \in X$ に対して局所道連結なら、$X$ を局所道連結空間という。
定理
局所連結性
- [1-1]: $X$ が $x$ で局所連結であるための必要十分条件は、$X$ が開いた連結集合を含む局所基底を持つことである。
- [1-2]: $X$ が局所連結空間であるための必要十分条件は、$X$ が開いた連結集合を含む基底を持つことである。
- [1-3]: $X$ が局所連結空間であるための必要十分条件は、開いた $O \subset X$ の全ての連結成分が $X$ で開集合であることである。
局所道連結性
- [2-1]: $X$ が $x$ で局所道連結であるための必要十分条件は、$X$ が開いた道連結集合を含む局所基底を持つことである。
- [2-2]: $X$ が局所道連結空間であるための必要十分条件は、$X$ が開いた道連結集合を含む基底を持つことである。
- [2-3]: $X$ が局所道連結空間であるための必要十分条件は、開いた $O \subset X$ の全ての道連結成分が $X$ で開集合であることである。
局所連結性と局所道連結性の関係
説明
読む前から退屈に感じられ、言葉が複雑だが、実際の概念自体はそれほど大したことはない。ここまで詳細に一つ一つ書く理由は、数学的直感で大雑把に受け入れれば、大抵の場合は誤解を招くからである。
局所連結と連結、局所道連結と道連結は完全に別の概念である。定理 3で言及されているように、特に局所道連結空間が局所連結空間であるのは、本当に、本当に幸運と言えるだろう。
1-5の例
局所連結性と連結性が包含関係にあるという主張に対する反例を示せば十分である。
位相学者のサイン曲線は連結空間だが、局所連結空間ではない。
離散空間は局所連結空間だが連結空間ではないため、連結空間ではない。
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2-5の例
局所道連結性と道連結性が包含関係にあるという主張に対する反例を示せば十分である。
位相学者の櫛空間は道連結空間だが、局所道連結空間ではない。
離散空間は局所道連結空間だが連結空間ではないため、道連結空間ではない。
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